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ありす☆らぶ  作者: 湖森姫綺
144/156

no.144

「明日には学校来れそう?」

「大丈夫だろ。そんなに休んでらんねーしよ」


「で、なんでお兄ちゃんまで休むのよ? ほっとけないって?」

「わかってんなら、聞くな」


「まったく、世話の焼ける人達だわね。やめてよね、もうこういうの。私、帰るわね」

 沙耶は今日の授業のノートのコピーを置いて帰っていった。


 夜になってやっと食欲も出て、ママの手料理が食べられた。


「もう本当に大丈夫なの、アリス」

「うん。へーき」


「昨日はびっくりしたわよ。基樹君におんぶされて帰ってきて。訳わかんなくなってるんだもの。基樹君もすごいカッコしてるしぃ」


「あははっ、あれはその……」

「もう大丈夫だってば、ママ。ね、基樹」


「ああ」

「まっ、なんにしても、なんだか仲直りしたみたいだし、いいんだけどね」


 そっ、仲直りしたんだからいいのだ。


 食事が終わって先に基樹にシャワーを浴びてもらう。

 私はまだダイニングでつまみ食い。


「こら、アリス。いい加減にしなさい。太るわよ」

「はぁ~い」


「アリス、出たよぉ。入っていいぞ~」

 基樹の声がした。


「はぁ~い!」

「じゃ、ママ、お休み」


 そう言ってシャワーを浴びて部屋に戻った。

 う~ん、使いなれたシャンプー、気持ちいい。


 ソファに座る。

 基樹が後ろに来て聞いた。


「もう気分悪くないか?」

「うん、もう全然平気」

「よかった」


 チュッ。

 後ろから頬にキスされた。


「あ~、もう」

 こういう不意打ちはダメ!


 パチッ。

 いきなり電気が消えた。


「えっ、ちょっと真っ暗。ダメ~~っ、電気つけて!」

「騒ぐなよ、今つける」


 カチッ。

 スタンドの明かりが着いた。


「そっち着けてから消してよ。真っ暗は嫌なんだから」

「わかったから、もう黙っれって」

「ちょ、ちょっと……」


 隣に座ってキスされる。

 首筋に長いキスされてもう力が抜けてしまいそう。


「……基樹……」

 パジャマのボタンをいつのまにか外されてて、胸にキスされる。


「うん……も、基樹、ちょ……ソファ……」

 ソファなんだけど……って言いたいんだけど……。


「ここでいい」

 よくない!


「ベット……に……」

「もう、我慢できない……」


 ってベットはすぐそこだってばぁ~~~っ。


「……うん……ちょ、ちょっと……」

「もう、黙ってろよ……」


 黙ってられない。

 パジャマのズボンまで脱がすなぁ~~~っ。


「離せよ。こら」

 必死でパジャマのズボンを握る。


「やっ」

「離せ!」


「や!」

「ったく。わーったよ。ほれっ」


 抱き上げてベッドに連れていってくれた。


「どこだって同じじゃねーか」

「ち、違うもん」


「これでいーんだろ?」

「う、うん……」

「H続行!」


 そんなこと言わなくていいの!

 久々の熱い夜になった。



 ******



 翌日、学校に行って沙耶に心配かけたことを謝った。


「まぁ、いいけどねぇ。なんだかんだで、アリスのすごいとこ見ちゃったしぃ」

「ねぇ、沙耶。私、一体何したの? 基樹ってば全然教えてくれないんだもん」


「知らないほうが幸せってこともあるかも……」

 視線逸らして、そんな風に言われたら、余計気になっちゃう。


「あっ、アリス、それ!」

 沙耶がいきなり大きな声で言った。


「な、なに?」

「何じゃないわよぉ。二日酔いで休んでた人がなによ、まったく」


「えっ、だからなに?」

「キスマーク、首!」


 えっ、うっそ~っ!!

 沙耶が手鏡を出して見せてくれた。


 ほ、ほんと……。

 気付かなかった。


「とりあえずサイドの髪、降ろしといたほうがいいよ。結構目立つ。まったくお兄ちゃんってば。見えないとこにするようにちゃんと言っときなさいよ」


 う、言葉がない……。

 帰ったらおしおきだぁ~~~!!

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