表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

掌編小説集1 (1話~50話)

巨万の富

作者: 蹴沢缶九郎

ライトノベル作家がいた。歳は三十代そこそこといった所。出した作品は一冊だけだったが、その一冊で彼は巨万の富を手に入れた。

作品が大ヒットしたのも理由だが、彼は特許を取っていたのだ。


『異世界冒険譚』の特許。


異世界冒険譚はこの世で初めて、彼が書いたジャンルである。彼が書いた小説は、


『ごく普通の高校生の青年が、異世界に召喚され世界を救う。』


という、今では使い古された何の珍しさもない話ではあるが、そんな事はあまり関係ない。


先駆者である彼は特許を取っている為、他の作者が異世界冒険譚を書こうとしても、彼に使用料を支払わなければならない。


主人公が魔王だろうが女戦士であろうが、異世界が出てくる時点で支払い義務は発生する。


彼は独り言を呟いた。


「皆が異世界冒険譚を書いてくれるので、お金に困る事がない。良い時代になったものだ。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 最近は音楽の音階にすら特許が申請できるそうですね 公共に出る物だけでも文章に課したらものすごい金額になりそうですw [一言] 残念、なろうより不思議遊戯やら十二国旗やら商業誌の方が先のよう…
[良い点] 賢いと思いました。 [一言]  正直なだけでは生きられません。
2015/12/15 19:11 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ