83回目 勧誘と増員 2
覚醒させた被害者の能力開発も促していく。
少しでも強力な力を発揮して、一人でも行動できるように。
手駒を増やすためにも、こうした努力は欠かせない。
活動範囲が増えるにつれて、人員も必要になっていく。
手数を確保するためにも、ちょっとした努力をしていく。
ここで手を抜くと、後で面倒が増える事になる。
加害者をいたぶり復讐をしていく。
その中でこうした教育をほどこしていく。
ある程度、超能力が使えるようになり、一人で行動できるようになるまで。
そうしてから、超能力が使えるようになった者達に動いてもらう。
「俺がやったように、他の誰かも助けてやってくれ」
独り立ち出来るようになった超能力者をそうやって促していく。
「俺一人じゃどうしても手が足りないから」
それを聞いて新たな超能力者達は動き出す。
自分が救われたように、別の誰かを救うために。
問題を引き起こしてる加害者を処分する為に。
また、仲間のところに案内し、組織の一員にしていく。
互いに協力しあるように。
もっとも、これは強制出来ない。
無理矢理やったら、それも問題を生み出す。
組織に入るかどうかは各自に任せていくしかない。
実際、組織に入らない者もいる。
だからといって敵対するわけではない。
一緒にいなくても、何らかの形で協力や協調していく。
少なくても敵対はしない。
そういう関係を作っていった。
こうして少しずつ被害者の救済がなされていく。
加害者の処分が進んでいく。
騒動が消えて平穏な空間なひろがっていく。
それと同時に、トシキの超能力に共鳴する者もあらわれる。
超能力に目覚めていく者も増えていく。
それらが敵ならば、即座に霊魂を吸収する。
生かしておくのは危険過ぎる。
味方は保護して、敵は処分する。
ここははっきりとさせていった。
曖昧にしておくと、これもまた後で問題になる。
大事にするのは味方だけで良い。
味方にするのは善人だけで良い。
悪人悪党は敵でしかない。
そんな敵を次々に殺して、安全地帯を築き上げていく。




