76回目 厄介な味方 5
北原達の集団はほぼ壊滅状態に陥った。
戦力となる超能力者は激減。
残ってるのは北原とその周囲の者達だけ。
そんな超能力者を支えてる一般人も次々に消えていく。
普段の生活から、情報収集まで。
活動に必要な根回しなどの下支えをしていた者達だ。
それらも北原に見切りをつけていく。
集団としての能力は壊滅的になっていく。
もともと人が集まっただけの状態ではあった。
組織としての機能は望むべくもなかった。
それを作ってる最中だった。
それすらもが完全に消えていく。
見切りをつけた者達は次々に離脱していく。
一緒にいても先がない。
北原と超能力者達がいれば抵抗出来ると思っていたのだが。
それもほぼ壊滅している。
大体にして、協力関係もまともに作れてない。
北原がもう少し慎重であれば。
血気盛んでなければ良かったのだが。
あいにくとそうではなかった。
「こりゃ駄目だ」
北原と共にいた一般人の感想である。
彼らの大半はこれではどうしようもないと感じていた。
一緒にいても先はないと。
ならば、さっさと分かれた方が良いと考えていく。
超能力者という貴重な戦力を失うのは痛いが。
それらが的確に行動してくれないのなら意味が無い。
いたずらに損害を増やし、貴重な戦力を自ら失っていくだけだ。
今、この瞬間のように。
それならば、独自に動いた方がマシに思えてくる。
超能力者がいなくても出来る事をやっていく。
そうして、いつか巡ってくるかもしれない機会を待つ。
果たしてやってくるのかどうか分からないが。
それでも、このまま泥船に乗り続けるよりはマシに思えた。
そう考えた者達は、北原から離れていく。
だが、そうして離脱した者の前に、トシキはあらわれていく。
「やあ」
北原から離脱した者は、そこで人生を終えていく事になった。
某所でまたコメント欄で話題にあげてくれてありがたい
皆さんも覗いてあげてくれ
http://mokotyama.sblo.jp/article/189354517.html#comment




