63回目 折角の機会なので
敵対する超能力者が動いている。
それらにより、活動が妨害されている。
とはいえ、放置しておいても問題は無い。
手間は増えるが、対処できないほどではないからだ。
相手の強さはトシキも理解している。
それほど強力ではない事を。
トシキの仲間であれば簡単に対処できる。
なので、現場で頑張ってる者達に任せてもよい。
必要なら援軍を送れば良い。
そういった対応もしていく。
最悪の場合に備えて、出来る限りの戦力を動かす。
だが、それらはあくまで予備や控え。
それで問題を片付けるわけではない。
今回の件、トシキ自身が前に出る事にした。
そうする理由は特にない。
ただ、相手に興味がわいた。
なんで無謀な行為に走ったのかを知りたかった。
だから自分自身が出向く事にした。
と言っても、いきなり敵の前に姿を見せるつもりもない。
まずは様子を見る事にしていく。
相手がどういう連中なのかも知っておきたかった。
「さーて、どんなツラしてんだか」
呆れ半分でご尊顔を拝みに行く。
無謀としか思えない行動をとってる連中の。
本当に考え無しなのか。
それとも、なんらかの意図があっての事なのか。
あるいは利用されてるだけなのか。
そのあたりを見極める為に。




