41回目 地域全体の問題も
問題を起こす人間が生まれ育った地域。
だいたいにおいて、そういう所は柄が悪かったりする。
悪さをする人間というのは、そういう要素を持って生まれるものだ。
だが、そうでなくても育った環境や地域で悪事を行うようにもなる。
生活環境というのはそれだけの影響力がある。
もちろん、そういう環境に染まらずに成長する者もいる。
だが、環境の影響を全く受けずにいる人間は珍しい。
加害者達の場合、持って生まれた素質や素養。
それに加えて周囲の環境というものも組み合わさってしまった。
生まれ育った家とその隣近所。
それらが悪い結果をもたらしている。
悪い人間が影響力を持ち、その影響を受けて悪い人間が育っていく。
そうして育った悪い人間が、次の世代に悪い人間を生んで育てる。
そんな悪循環が成り立ってる地域がある。
加害者も放っておけないが、こういった地域もそのままにしておけない。
そのままにしておけば、また再び悪人があらわれる。
同じ事が何度も何度も繰り返される。
ここで処分しておかねばならない。
問題を終わらせる為に。
やる事は同じだ。
だいたいの人間が周囲に迷惑をかけている。
被害を受けてる者もいる。
それらを探して報復を持ちかける。
承諾した人間に復讐をさせる。
それから、加害者だった者達を処分する。
ただ、こういった場合、地位全体を処分する。
どうしても手間が増える。
どうにかならないものかと思ってしまう。
仕方ないので、処分が終わった死体を転がし、一気に燃やす。
念動力によって炎を生み出す。
本来は物体を動かすだけの力だが、使い方次第でこういう事も出来る。
そうして死体を燃やし、一気に灰にする。
体に残ってる傷と一緒に。
これでこれ以上あやしまれる事もなくなる。
そのまま家も燃やしていく。
どうせ居住者が消えるのだ。
無くなっても誰も困らない。
隣近所も同類ばかりだし、そのほとんどを処分した後だ。
延焼を気にする必要は無い。
そうして処分するべき場所だけ燃やしていく。
当然ながら周りに発見される。
だが、それでかまわない。
発見されても問題は無い。
不審な火事で終わるだけだ。
それに、死ぬべき者が死んでるだけである。
他に被害が及んでるわけではない。
こうして地域ごと処分をしていく。
後には、平穏な世界が残る。




