27回目 目覚める者達
解放された被害者達。
加害者という問題から逃れ、ようやく彼らも普通に生きていく事が出来る
久しぶりに何の警戒も懸念もなく生きていける。
平穏を久しぶりに味わっていた。
そんな彼らには、更なる変化がおこっていく。
小さいながらも超能力が使えるようになってきている。
これにはトシキも驚いた。
その理由や原因もすぐに分かった。
「共感か」
超能力を使えるトシキの近くにいる。
だからその力の影響を受けて、身近にいる者達が力を使えるようになった。
超感覚で力が使えるようになったものを調べて分かった事だ。
この事をトシキは頼もしいと思った。
同時に。
危機感も抱いていく。
身近にいた者達が超能力に目覚めていく。
ならば、おなじように別の場所でも誰かが力に目覚めてる可能性がある。
それが味方ならば良い。
だが、もし敵だったら?
ありえる事だ。
新たな脅威が発生する事を、トシキは感じていった。
その予想通りの事が起こっていく。
トシキの近くにいた者達。
それらが超能力に目覚めていくのと同時に。
別のところで超能力に目覚める者達が出てくる。
それらはトシキの近くで。
あるいは離れたところで。
少しずつ着実に増えていった。




