13回目 何もしないという共犯者
超能力で体を浮かび上がらせた者達。
それらを勢いをつけて床にたたきつける。
教師を含む室内の者達は、体を砕く衝撃を受けた。
ここに来るまでの間に吸収した霊魂。
それによりトシキの力は、こんな事が出来るくらいに大きくなっていた。
室内にいる人間30人ほどを同時に動かすほどに。
とはいえ、それにも限界がある。
単に動けなくするだけなら、手足を破壊すればいいのだが。
全員にそれだけの事をするだけの力は無い。
なので、持ち上げてたたき落とすという方法を使った。
これならば、幾らか力を省く事が出来る。
床にたたきつけられた者達はすぐには動けない。
衝撃で体中がきしんでいる。
その間にトシキは必要な処理をしていく。
まず、同じ教室にいた連中。
それらを処分していく。
トシキに直接なにかをしたわけではなくても。
そういった者達も見ていたのだ。
トシキに何がされてるかを。
されてるのが分かっていても助けなかった。
それは消極的な共犯である。
助ける事もなかったのだから。
そんな連中を許すつもりは毛頭ない。
先に霊魂を吸収して力にしていく。
力の補強も必要だったので、これはありがたい。
次々に霊魂を吸収し、力に還元していく。
そこかしこに土塊の山が出来上がっていった。
そうしてから主犯とその取り巻きに着手していく。
トシキを喧嘩で叩きのめしていた連中だ。
許すつもりなど全くない。
可能な限り痛めつけてから処分するつもりでいた。
事態の解決にのり出さなかった教師も。
放置していたのは許せない。
それどころか、加害者である犯罪者共に肩入れしていた。
見逃すわけにはいかなかった。
そんな連中に目を向ける。
自然と怒りがこみ上げてくる。




