124回目 転生問題
転生して生まれてくる悪人悪党の霊魂。
これの完全な排除は難しい。
超能力でも完全に防ぎきる事は出来ないからだ。
なので、これらはあえて一定数生まれるようにした。
そうして生まれた悪人達の霊魂を持つ存在。
これらは一カ所に集めていく。
今後の対策の為に。
悪人悪党同士を集めて繁殖させていく。
その間に生まれる子供達。
そこに、転生を待ってる悪人悪党の霊魂を誘導していく。
こうする事で、悪人達の霊魂が他に流れないようにしていった。
完全に遮る事が出来ないならば、生まれる場所を限定するしかない。
幸い、こういった事ならば超能力はしっかりと効果をあらわした。
そうして生まれる場所を限定して悪人達を転生させる。
そうした者達の霊魂を吸収して処分していく。
この方がまだ効率的に物事を進める事が出来る。
もちろん、効率的に転生させる為に、ある程度の数は確保する。
その方が処分できる数が増えるからだ。
そうして老齢になった者達から順番に処分する。
こうやって、転生待ちの霊魂を処分していった。
時間はかかる。
何世代もかけての作業になる。
だが、これが霊魂を処分するほぼ唯一の方法だった。
この為だけに、繁殖用の施設などを作らねばならなかった。
無駄に手間をかけさせられる。
「どこまでも祟るな」
後からあとから湧いてくる邪魔者共に頭を抱える。
だが、それ以外では大きな問題はなくなった。
それだけが救いだった。




