111回目 気にする必要もなくなって
休むこと無く別の隣県へと攻め込む。
こちらの方も敵はいるのだが、それらの抵抗はもはや意味をなさない。
より強力になったトシキの前に粉砕されていく。
新たに何十万という霊魂を吸収したトシキである。
並の霊能者ではもはや障害にすらならない。
警察や自衛隊も同様だ。
個人携帯兵器どころか、長距離砲や爆弾すらものともしない。
そんなトシキからすれば、敵対勢力は既に敵になってない。
無駄な抵抗をするだけの邪魔者だ。
それらも、処理するのに手間取るから、今までは慎重に行動していた。
しかし、もうその必要がない。
邪魔しにくるなら、排除すればいい。
簡単にそれが出来るのだから、遠慮する必要がない。
むしろ、時間をかけずにさっさと処理していった方が楽だった。
それに、警察などの介入を避けたかった。
政府などが異常を検知して行動するのを避けたかった。
だから出来るだけ目立たないようにしていた。
こうなってしまったら、そんな事気にする必要もない。
もう死亡届などの無駄な工作をする必要もない。
誰が消えたのか、誰が残ってるのかを確かめておく必要はある。
だが、相手の目を欺く理由はなくなった。
だから思い通りに動いていく。
それなりの力も手に入れた。
超能力だけでなく、味方という強さも。
もう迷う必要は無い。
だから次の場所へと向かっていく。
もう何かに憚る必要がない。
思うように行動していけば良いのだから。
そしてトシキは別の隣県に向かう。
必要な処理をこなし、敵を潰していく為に。




