第十一話 変異種
すいません、更新が遅れてしまいました。その代わり今回はいつもよりも多めです。
「これは俺たちが対処する!オリビアはブライドを治療しておいてくれ!」
「いや、私がやるよ。今回のオーガの異端児(以下略オーガ)は一切の遠距離魔法攻撃が効かないから、私は一切戦力にならないからね」
「頼んだ、ソフィア。よし、いくぞー!」
「「「おー」」」
そうするとその叫び声に反応したのか、オーガはその大きな手を使ってブン、と俺たちを一掃しようとする。
俺たちはそれを避け、オーガが空振りの反動で体制を崩した時、
「今だ!」
俺たちはオーガの懐まで接近し、ガキィィィィンという大きな音を立てて大きなダメージを与えた……ように見えた。
「何なんだ、こいつ!?剣がまるで入らない!」
「ここは私に任せてください!エンチャントアロー≪ファイヤー≫!」
しかし、オリビアの放った矢はバキッという音がして折れた。
「エンチャントでも効かないってどういうことなんですか!?」
そう、どのような攻撃を使っても全くダメージが入らないのだ。
「だったら俺が!エンチャントソード≪フロスト≫ォォォォ!」
「いや、エンチャントは効きませ…って、え?」
俺とオリビアは、驚愕を隠せなかった。
ニックが振るった剣が、硬い皮膚に穴をあけていたのだ。
そしてそれがすぐさま問いへと変わる。
「もしかしたら、氷魔法ならダメージを与えることができるのか?」
「いや、違うと思います。おそらく、エンチャントを肌に触れるような武器にすればいいのではないかと」
「そういうことなら…後は簡単だな。オリビアは、目といった弱点を突いたり、忍者でいう『煙玉』と似たようなものを売ったりしてくれ」
「け、けむりだま?なんですか、それ?透明化の技術を持つニンジャは聞いたことはありますが…」
ん?忍者ならわかると思ったが…
「まあとにかく状態異常のエンチャントを施した攻撃をしてくれ。頼む」
「は、はい…わかりました」
そこからは相手に攻撃の隙も与えない、一方的な展開になった。
しかし、最後にオーガの拳が紫色の光が発光する。
「おそらく切り札です。ソフィアさん、結界を張ってくれますか?」
「りょーうかーい。超級魔法≪クワトロバリア≫」
わざわざ無力を無駄遣いしなくていいとは思うが…まあ結界は強いに越したことはないので気にしないでおこう。
そして、オーガは思いっきり拳を地面に振り下ろすと、メキメキメキと周りにひびができ、大きな穴が形成された。
俺たちは無事だった。
「さすがだな。よし、ここでとどめを刺す!ニック!」
オーガはさっきの必殺技で隙だらけだった。
「ああ!終わりだ、ミュータント・オーガ!エンチャントソード≪ストーン≫、≪グラビティ≫!」
「グォォォォォォォォ」
そんな奇声とともに、オーガはびくともしなくなった。
「討伐完了。素材を回収するねー」
「いや、なんで戦闘にも参加していなかったお前が素材だけ奪っていくんだよ」
すると、ソフィアはきょとんとした顔をする。
「なんで私が奪わなきゃいけないの?私が奪うわけないじゃん」
「その言葉が俺は信頼できないんだよ」
「えー?私これまで何もうば…」
「まあまあ、落ち着いてください。まずは次にこれからどうするか考えましょう。どうしますか?」
オリビアが俺とソフィアが口論しているところをなだめる。
「俺はお腹すいた。飯食いたすぎて魔力消費する」
「ニックには聞いてない。てかそれ何回も聞いた」
「いや、でもいいんじゃないですか?まずは宿に戻って、明日はゆっくりし、その次の日に一気にルストまで向かう、という感じはどうですか?」
ルストは、王都、そして要塞都市グランベルトに次ぐ三番目の大きさを誇る北の都市だ。
「それはいい考えだな。まあ、とにかく今は宿に帰るーー」
「ちょっと私のことを忘れないでくれるかしら!」
「あ、存在感なさ過ぎて忘れてた」
「存在感ないって…ムカつく…!」
「ブライドさん、ケイヤさんは毒舌なのでいちいち相手にしないでください」
オリビアもまあまあ毒舌だとは思うがな。
「オリビアさんは、家に住んでいるんですか?その場合は家まで送りますが…」
「いや、私は宿に泊まってるから大丈夫よ。チェックアウトは今日しちゃったけど」
「じゃあ、私たちと一緒の宿に泊まる?」
ソフィアはいい考えが思いついたとばかりに提案する。無駄に私が思いつきましたアピールをするな。
「それはいい考えだな!これで男女別部屋になる…」
そう、宿には二人部屋が一つしか開いていないのだ。そのため、四人全員が混合で部屋を使わなければいけなかった。
「改めて、とりあえず宿に向かいますよ」
「おーけー」
「わかったわ」
「オッケーだ!」
「おう」
そういって俺たちは宿へと歩いて行った。
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「まさか倒すとは…計画は完璧だったはずだが、どうしたものか…」
勇者たちから少し離れた場所に、ある男は自慢の地獄耳で戦闘を見ていた。
「アールス様、準備はできております。今すぐ実行しますか?」
すると、横から小柄な少女が現れると、そう問いかける。
「いや、今はまだいい。勇者たちが現地に着いてから行うつもりだ。」
「そうですか。分かりました。勇者三人が町に着いた時のために備えて先に準備をしておきます」
「そうしてくれ」
そう少しだけ会話すると、少女は茂みの中に消えていき、男は
「勇者よ、またカプリの町で会おうじゃないか、地獄とともに。では」
そう一言添えて風のごとく去っていった。
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