幕話
ビルが立ち並ぶ現代的なされど所々に近未来感が漂う空間。
そこに数人の男達が対峙していた。
一人は白黒の騎士のような鎧を身に付け、上にコートを羽織っている。
顔はヘルメットのようなもので覆われ見えない。
対するは黒一色の男達、その数10人。
いずれも揃いの制服を見にまとっている。
その中の一人、少しだけ豪華な制服に身を包んだ男が口火を切る。
リ「我らを裏切り、ヒーローなんぞに寝返った愚か者よ。この俺が直々に粛清してくれる!」
男「…そうだな。確かに僕は裏切った。…消えなかったんだ。人々が泣き叫ぶ度に僕の心は痛み、悲鳴をあげた。人々が助けを求める度に僕の心に正義の炎が燻りだした!総督への忠誠と正義。二つに挟まれ苛まれもがき苦しんだ。ヴイランズを裏切りヒーローになった今でも苦しみ苛まれている。だが!僕は決めたんだ!人々を助けると。そのためならかつての仲間であろうと…切る!」
そういいながら男は剣を構える。
男の言葉に激昂したリーダーの号令により黒服達が一斉に襲いかかってくる。
その衝撃で砂ぼこりがたち、暫くなにも見えなくなる。
暫くし、砂塵が晴れたとき、そこには男以外は立ってはいなかった。
リーダーは即座に攻撃を仕掛けるも簡単に止められ切られる。
男は悲しげな顔をしながら「…せめて死後は穏やかに過ごせるように」と首から下げたロザリオに口づける。
そして胸を抑え、苦しみだす。
男「ぐっ。何故、なぜ痛む!僕はヒーローとして正しいことをしているはずなのに。何故、なぜ、ナゼ!あぁ、痛い、いたい!総督…違う。俺は。僕は!ぐっ、うぅ」
これは一人のヒーローの物語。悪と正義の狭間で揺れ動く彼が最後に選択するものとは。次回「一匹狼の悲しき正義。荒野に少女の叫びが木霊する」
※これはゲームです。実際の団体、施設などとは関係ありません。