表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
271/279

第3話『お誘い』

 放課後。

 俺はフリーだけど、結衣は胡桃と伊集院さんと一緒にスイーツ部の活動がある。普段、スイーツ部は毎週火曜日に活動するけど、来週になると中間試験の前になって部活動ができなくなるので、今日の放課後に活動するとのこと。

 俺は1人で下校して、胡桃がバイトをしている本屋さんで漫画やラノベを購入して帰宅した。

 今日の授業で出た課題をさっさと終わらせ、ベッドで横になりながら書店で買った漫画を読むことに。


「あははっ」


 美少女キャラがたくさん出てくる日常漫画だけど、面白くて何度も声に出して笑ってしまう。

 面白い作品だったのであっという間に漫画を読み終わり次はラノベを読むことに。そのラノベはラブコメ作品で、これも結構面白い。

 ラノベを読むのに集中していると、

 ――プルルッ。プルルッ。

 ローテーブルに置いてあるスマホが鳴った。この鳴り方だと……メッセージかメールが届いたのか。

 ラノベを読むのを中断して、スマホを手に取る。スマホを確認すると……LIMEというSNSアプリの俺、結衣、胡桃、伊集院さん、中野先輩がメンバーとなっているグループに、結衣から新着メッセージが送信されたと通知が届いている。

 通知をタップすると、LIMEのグループトークのトーク画面が開き、


『悠真君、千佳先輩、10月31日の放課後にスイーツ部の活動がありまして。ハロウィン当日なのもあって、うちの部活主催でハロウィンパーティーをすることになっています。カボチャを使ったカップケーキとドーナッツを作って食べる予定です。ハロウィンですから、食べるときにコスプレをしてもOKです。2人とも、パーティーに参加してみませんか?』


 という結衣からのメッセージが表示された。

 スイーツ部主催でハロウィンパーティーをするのか。ハロウィンといえばお菓子というイメージがあるし、スイーツ部がパーティーをするのは納得だ。

 ハロウィンパーティーではスイーツを作ったり、食べたりするのか。コスプレもOKと。魅力的な内容だ。


『スイーツ部主催のパーティーだから、あたしや結衣ちゃん、姫奈ちゃん、杏樹先生はもちろん参加します。ゆう君と千佳先輩も参加してくれたら嬉しいです』

『胡桃の言う通りなのです。お二人とも一緒にパーティーの時間を過ごせたら嬉しいのです!』


 胡桃と伊集院さんからもそんなメッセージが送られてきた。その直後に結衣が『私も!』と送ってくる。中野先輩や俺も一緒だと嬉しいと言ってくれるのは嬉しいな。

 俺は予定さえ合えば、ハロウィンパーティーに是非参加したい。

 10月中のバイトのシフトはもう組んである。なので、31日がバイトのシフトがあるかどうか確認してみよう。シフトの予定はカレンダーアプリに書き込んである。なので、アプリを見てみると、


「31日は……ないな」


 バイトのシフトは入っていなかった。これならパーティーに参加できる。良かった。

 あと、28日から31日まで中間試験と書かれている。パーティーが予定されている31日は試験最終日なのか。だから、試験の打ち上げ的な感覚でも楽しめそうだ。


『31日はバイトとか特に予定はないな。だから、俺は参加するよ』


 というメッセージを送信した。また、その直後に、


『31日は大丈夫。私、参加するね』


 中野先輩も参加するか。


『悠真君も千佳先輩も参加できるんですね! 嬉しいです! 31日が楽しみです!』

『2人とも参加できるのは嬉しいです! もっと楽しみになりました!』

『低田君も千佳先輩も一緒に参加できるのは嬉しいのです! とても楽しみなのです!』


 結衣、胡桃、伊集院さんは喜びのメッセージを送ってくれた。文字だけどとても嬉しい気持ちになる。きっと、中野先輩も同じ気持ちじゃないだろうか。

 カレンダーアプリの31日のところに、『放課後 スイーツ部主催ハロウィンパーティー』と予定を書き込んだ。こういうイベントの予定があるのっていいな。このイベントを楽しみに、今度の中間試験を頑張れそうだ。


「……そういえば、パーティーではコスプレOKなんだよな」


 せっかくのハロウィンだし、結衣達も参加するイベントだからコスプレしよう。

 何のコスプレをしようかなぁ。文化祭で着た執事服を気に入っているし、学校のイベントでもう一度着るのがいいだろうか。ただ、ハロウィンだし、パーティーをいい機会に、執事以外のコスプレをしてみるのも良さそうだ。そんなことを考えていると、

 ――プルルッ。

 と、スマホが震え、画面上部にLIMEで結衣からメッセージが送信されたという通知が表示された。その通知をタップすると、結衣との個別トークが開き、


『ねえ、悠真君。私、パーティーではコスプレをしたいって思っているの。夏休みの旅行やプールで悠真君が選んでくれた水着を着たみたいに、悠真君がいいなって思う衣装をパーティーで着たいなって。だから、この週末に悠真君とコスプレ衣装を買いに行きたいです。どうかな?』


 という結衣のメッセージが表示される。

 結衣はコスプレしたいと思っているのか。しかも、俺がいいと思う衣装を。そのことに胸が高鳴る。

 ちなみに、夏休みに行った旅行での海水浴やプールデートでは、結衣は俺が選んだ青色のビキニを着ていた。よく似合っていて可愛かったなぁ。

 あと、今の結衣のメッセージを見て、俺もパーティーでは結衣の選んだ衣装を着たくなったぞ。

 結衣はこの週末に買いに行きたいのか。カレンダーアプリを見ると、今週末は……明日の土曜日なら大丈夫だな。


『いいぞ、結衣。選ばせてもらうよ。この週末なら明日は大丈夫だけど、結衣はどうだ?』


 と、結衣に返信する。

 結衣もトーク画面を見ているのか、俺が送信したメッセージはすぐにメッセージを表示したことを示す『既読』のマークが付く。


『明日OKだよ! じゃあ、明日買いに行こう!』


 という返信が結衣から届いた。


『了解だ。あと、そのときに……俺のコスプレ衣装を結衣に選んでもらっていいかな? 結衣のメッセージを見て、俺も結衣の選んだものを着たいって思ったんだ。メッセージが来る前から、コスプレしようとは決めていたんだけど』


 と、結衣に向けて返信する。

 結衣もトーク画面を開いているのか、俺が送信したメッセージはすぐにメッセージを表示したことを示す『既読』のマークが付く。


『そうなんだねっ。じゃあ、悠真君のコスプレ衣装を喜んで選ばせてもらうね!』


 と、結衣から返信が届いた。

 俺のコスプレ衣装は結衣が選んで、結衣のコスプレ衣装は俺が選ぶことになった。そのことで、パーティーがより楽しみになった。明日、結衣と一緒に衣装を買いに行くことも。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
読んでいただきありがとうございます。ブックマーク登録、評価、感想、レビューなどお待ちしております。
もし面白かったと思いましたら、☆の評価ボタンから評価してくださると嬉しいです。よろしくお願いします。

『恋人、はじめました。【旧タイトル:告白を全て断っているクラスメイトのクールな銀髪美少女に勇気を出して告白しました。その結果、お試しの恋人、はじめました。】』の夏休み小話編2が完結しました!(2025.10.16) 学園ラブコメ作品です。是非、読みに来てみてください。
URL:https://ncode.syosetu.com/n6867gw/

『クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。』の特別編2が完結しました!(2025.9.15) 学園ラブコメです。是非、読みに来てみてください。
URL:https://ncode.syosetu.com/n3046ir/

『まずはお嫁さんからお願いします。』の特別編5が完結しました!(2025.8.17) 高校生夫婦学園ラブコメです。是非、読みに来て見てください。
URL:https://ncode.syosetu.com/n4654ig/

『10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ』の特別編5が完結しました!(2025.7.6) ダブルヒロイン学園ラブコメです。是非、読みに来て見てください。
URL:https://ncode.syosetu.com/n9714hq/

『管理人さんといっしょ。』の特別編11が完結しました!(2025.6.20) 学園同居ラブコメです。是非、読みに来てみてください。
URL:https://ncode.syosetu.com/n9156fn/

『サクラブストーリー』の特別編8-お泊まり女子会編-が完結しました!(2025.6.17) 幼馴染同居ラブコメです。是非、読みに来て見てください。
URL:https://ncode.syosetu.com/n0860gg/

小説家になろう 勝手にランキング ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ