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栗林家の家族旅行記3 湯西川  作者: 栗林 與志晴
3/11

宮沢賢治記念館

 朝5時頃また風呂へ、あの川の湯へ。またしても誰もいない。露天風呂へ、川の音を聞きながら。川には吊り橋も架かっている。


 幅は広い所で20メートル以上有る。伸び伸びとした後、部屋に戻ると皆起きている。窓を開ければ、陽の光が飛び込んで来る。皆風呂に行ったので、テレビのニュースを見れば、昨日の強風で到る所山火事が発生している。


 7時から朝食会場へ、広い、窓際の席へ。4人掛けだがテーブルが広い。60人程居るが、広いので話し声が気にならないと思っていたら、直ぐ後ろの親父の声が少し耳触り。でも、何時ぞやの、中国人御一行様よりはましか。


 出発前にロビーでコーヒーを飲む。ガラス越しの木々の緑が何とも言えない心地よさだ。精算はフロントではなく、端末機で、だからフロントには部屋の鍵を返納するだけ。車は既に玄関横に、手を振ってくれるホテルの人に軽く頭をさげながら、先ずは宮沢賢治記念館へ。


 私は、社員旅行で訪れたことがあるが、2年前にリニューアルされたとのこと。


 40分程で到着、坂を登れば、そうそう此処だ、懐かしいなあ。雨にも負けずの一節は誰しも知るところだが、岩手県民誰もが尊敬してやまない賢治の足跡、人柄、また新しくなったこの記念館で再認識してみたい。


 入口の、山にかかる日輪の画、に覚えがあるが、記念館は本当にすっかり変わっている。


 何が一番変わったかというと、至る所パソコンを取り入れ、より視覚化し、目から耳から、そう感覚的に見る人に感じてもらいたい意図が随所に読みとれる。


 また、下書き用紙も余す所なく展示され、随筆、詩、童話等、創作するにあたり、その苦悩、希望が乱雑な文字と一体となって興味深い。その足跡に誰もが頭を下げずに居られない。純真無垢で、死ぬまで創作と人々に尽くしたその情熱にただ黙って心の中で涙を流したい。


 哲也も、宏も響子ちゃんも黙々と見入っている。しかし、記念館を出たあと、皆その余韻で顔が紅潮している。


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