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栗林家の家族旅行記3 湯西川  作者: 栗林 與志晴
11/11

隠れ里湯西川 後段

 夕食の時間になったので、1階の食堂に、食堂と表現すると失礼になる、がっしりとした木組み、ここ食堂に限らず建物全体が重厚な作り、バイキングといいながら、子供連れはいないので、皆静かにお盆を持って思い思いに好きな物を、何とも落ち着いた雰囲気、少し暗めの照明が尚更ゆったりとさせる。


 山菜が中心で、肉は鹿肉だけ、魚はやまめだけ、でも響子ちゃんの好きな湯葉がある、いつもの通り生ビールで乾杯、刺身類は一切ないが、それでも結構箸が進む、何故なら、全部小鉢、それも少量だけ、だから何度も取りに行く、忽ち小鉢でテーブルは一杯になるが、70過ぎのおばあさんが小まめに片づけにきて呉れる。


 これも何時もの通りペットボトルのお酒を湯呑に入れて飲めば、これが山菜料理によく合う。蕎麦も美味い、お腹に堪るものはないが、これが返っていい。


 泊まり客は結構多いが、皆静かにゆっくりと食事している。旅もお陰さまで何回もして来たが、こんな落ち着いた雰囲気で食事するのは初めてだ。1時間ぐらいで部屋に戻り、花札や寝酒を飲み、また私は風呂へ、戻って寝たら何と8時。


 10畳の和室は哲也と宏、その脇のベッドは響子ちゃんと私。結構早く寝たので、夜中目覚めたが、また寝て起きたら6時前だったので、一風呂浴びに、戻ったら、皆起きている。


 響子ちゃんは、3時頃眼が醒め、空を見たら星があまりにも綺麗だったと感動していた。宿の灯りを消すだけで夜空一杯の星、さぞや、平家の落人達はその星の明かりだけを頼りに、ここに辿りついたのだろう。


 朝7時から朝食、1階に降りれば、もう朝食を摂っている人達が、昨日と違って何かしら品数が多いように思えたが、夕食のときより自分の好きなものが幾分多いのでそう感じたに過ぎない。


 しかし、パンとコーヒーや生ジュースは置いてない。あくまで、和食だけ。


 でも、昨日は軽めにしておいたので、その分朝食が美味い。隣の席は、車椅子に乗ったご年配の婦人、その世話を女性二人がお世話している、昨日もその光景を見たが、甲斐甲斐しくお世話している姿を見ているのは、何とも言えない清々しさを感じる。


 部屋に戻り、後片付けに来た係の人が不快な思いをしないよう、最低限のマナーをいつものようにして出発準備完了。


 フロントに挨拶し、車に乗り込めば、我が家が一番の出発。


 今日は、瀬戸合峡の吊り橋を見たいので国道249号線を一周したのだが、道が狭くくねくねと、行けどもその繰り返し、行きかう車がないだけ良いかもしれないが、この道を選んだ私に響子ちゃんからクレーム、でも途中猿の一行に、しかも赤ちゃん猿をおんぶした母猿をみたので、少し機嫌を直してくれたが、お目当ての瀬戸合峡はスルー。


 川治湯元から北上し400号線に道をとり、塩原温泉を抜け鬼怒川温泉の時にも寄った道の駅森林の駅に到着。


 前回、ここで大谷石のコースターを買ったので、今回また寄りたいということで再びやってきた。


 私も、前にもみじ谷大吊橋を渡ったので、今日は店の中をぶらぶら。響子ちゃんも熱心に見ていたが、特に買うものもなく、次の道の駅へ、そこもなく、また次の道の駅へ、そこも適当なものがなかったので、那須に戻り、お菓子の城でベーコン等買い、4時にはもう家に到着。


 夕食時の話題は、やはり宿の食事とお風呂、いつもと違い、騒がしくなく、落ち着いた雰囲気がすっかり気にいった響子ちゃんは、また行こうよと提案したので、来年また行こうかと纏まり、今回の旅は終り。


明日から、ちょっと笑える悲しい話再開します。

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