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「な〜に遊んでんだよ?」


え?新手!?


「この区域の人間は、抹殺命令がでてるんだから、早くしなさいよ。」

「えへえへ…、いいじゃねえかぁ…。ちょっとくらい遊んだって〜…。」


〜乱入者出現!〜


〜ハルド〜

〜ジュンヤ〜

〜カーテテル〜


VS


〜AMAMIYA〜


全員アダム守護者!?駄目だ…、勝てない!


「さ〜て、親切な俺が、お前に選択権を与えてやる…。ウヘウヒヒ…。」


……選択権?


「その綺麗な顔を刻んで犯し殺されるか、その綺麗な体を刻んで犯し殺されるか、それとも手足をぶった切って犯し殺されるか…、好きなのを選びなぁ…!まあ、最終的には俺に犯されて殺されるんだけどな。グヒャヒャヒャー!」


くそっ…、くそ!畜生!

私は、絶望的な状況に諦めかけたその時、救世主が現れた。


「ふーん…、そいつはいただけないねえ。最低の豚野郎が!私のかわいい弟子に何してんだ?」


〜乱入者出現!〜


〜ハルド〜

〜ジュンヤ〜

〜カーテテル〜


VS


〜AMAMIYA〜

〜ケロケロ〜


「美咲さん!」

「あんたはそこで寝てな。コイツらは…、私が倒してやるから!」


〜ジュンヤ〜

ケロケロの攻撃!

殺戮弾!

装填完了!

発射!

HIT!!

HP 16888/5


「がっ!イッテェ!!死ぬっ、ヤベー!」


ジュンヤとかいうプレイヤーが、痛みのあまり地面を激しく転がる。

今が、攻撃のチャンスだ!脇腹を押さえて、必死に立ち上がり、弓を構え、アローを発射する。


〜ジュンヤ〜

AMAMIYAの攻撃!

アロー!

HIT!!

HP 16888/0

戦闘不能!


「馬鹿!HPがほとんどないんだから、大人しくしてな。」

「五十嵐君が…、五十嵐君が!早く、コイツら倒して、治療しないと!」

「まあ待て、とにかく落ち着いて、カーイフク薬を飲みな。」


AMAMIYAアイテム使用!

カーイフク薬!

HP 12975/12975


「ウヒゲヒヒ…、二人かぁ…。ウヘウヘ、3Pとなると、俺のピー(放送禁止用語)はもつかなぁ?グヒャヒャヒャー!」

「…変態が!不愉快だね。とっとと死にな!」

「あれ?照れ隠し?ウヒヒャー!」

「ジュンヤ!?ちょっと、ジュンヤが動かない!」


カーテテルとかいう奴が、仲間を心配してか、動揺しているような印象を受けた。……攻撃するなら、今だな。


〜カーテテル〜

AMAMIYAの攻撃!

スパイラルアロー!

CRITICALHIT!!

HP 11320/980


ドスッ…


「あっ…、がっ!ギャアアアアアアアアアア!!」


私の放ったアローが、カーテテルの左目を貫通し、とても苦しげに悶えるカーテテル。矢は刺さったまま抜けずに、血が吹き出しながら、カーテテルが凄まじい形相で睨んでくる。片方の膝を地面につけ、両手で左目を被いながら、カーテテルは言い放つ。


「こ…、この阿婆擦れが!よくも…、よくもジュンヤと左目を!」


〜ケロケロ〜

ハルドの攻撃!

叩き込む!

MISS!!

ケロケロは回避した!

ケロケロの攻撃!

滅散弾!

装填完了!

発射!

MISS!!

ハルドは防御した!

ハルドの攻撃!

一文字!

会心の斬撃!

ケロケロアイテム使用!

アタラナーイ!

命中率80%ダウン!

MISS!!

ハルドの攻撃は外れた!

ケロケロの攻撃!

粉砕貫通弾!

装填完了!

ハルドのCOUNTER!

瞬烈斬!

MISS!!

ケロケロは回避した!

発射!

至近距離発砲!

MISS!!

ハルドは回避した!


「チィッ!あの至近距離で回避するとは!」

「ウヘウヘ…、お姉さん巨乳だね…。揉んでいいかなぁ〜?グヒャヒャヒャー!」

「………殺す!」


戦いに、割り込めない…。文字通り、二人の繰り広げる戦いは、私とはレベルが違いすぎる。


ハルド〜…

ケロケロ〜…

ハルド〜…

ケロケロ〜…

ハ〜…

ケ〜…


なっ!?あまりの激しい戦闘に、EARTH・PERIODの処理速度が追い付かない!?まさか!?いや、ありえない!

この戦いのせいで、翌日にEARTH・PERIODの緊急メンテナンスが行われ、処理速度を改善。運営側は、処理速度を飛躍的に上昇させる事に成功した。


「ウリャア!」

「死ね!」

「ウヒウヒ…。」

「させるか!」

「ヒャハハハハハ!」

「おっと!」

「揉ませろ〜!」

「断る!」

「ハアッ!」

「チャンス!」

「アブネ〜…。」

「チィッ!」


もはや、二人の姿は目では捉えきれず、不気味に声だけが辺りに聞こえる。処理速度は当然追い付かず、二人が何をしているのか、さっぱりわからない。すると…


「グッハァ!」


口から血を吹きながら、いきなり私の方向に吹っ飛んで来たハルド。多分、美咲さんの攻撃が当たったのだろう。ガラガラとハルドの巨大剣が、地面に倒れ込み、自然と吸い寄せられるように巨大剣を手に取る私。


「ハアッ…、ハアッ…、ハアッ…、ハアッ…、五十嵐君の…、五十嵐君の敵だ!」

「やっ、やめなさい!天宮!そんな事しても……」

「や、やめろ〜!やめてくれ〜!!」


ドチュッ!


巨大剣がハルドの首に突き刺さり、そのまま剣の自重でハルドの首が跳ね飛ぶ。生々しくも、確かな手応え。ハルドだった物から、真っ赤な液体が際限なく溢れ出し、私の体を血で染める。


〜AMAMIYA〜

LVUP 330→509

上位職業にLVUP!

聖天使→大聖天使

能力LVUP!

滅亡のアロー


「あっ…、そんな…。ハルドまで…。……許さない。許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない!

お前は絶対に許さない!いつか…、いつか地獄に送ってやる!」


そういって、カーテテルは消えた。ログアウトか…。アダム守護者を逃してしまった…。五十嵐君、敵は取ったよ…。


「憎しみが憎しみを産む、か…。あながち、間違いじゃないかもね。」

「え?」

「あんた、仲間がやられてあいつを怨んでただろ?負の連作を、あいつ自身が産み落としていきやがった…。あいつをあんたが倒して、更に憎しみが産まれたんだ。」

「……え?」

「難しいかい?まあ、まだ中学二年だもんな。その内、意味がわかるさ…。」










HIT!!

HIT!!

HIT!!



嗚呼…、そういう事か。美咲さん、わかったよ…。言葉の意味が。

憎しみは憎しみで。怒りは怒りで。目には目をってやつだね。このカーテテルも、負の連作の一部に過ぎない。私が死ねば、連作は止まるの?ならば…、私は………


「ハハッ、見ろ!人がゴミのようだ!」


……谷川君。いや、まだだ!谷川君を救わなければ、谷川君をこのままにしてはおけない!


「とどめだ!もうそらユパにも用なない!二人まとめて消し去ってやる!」


〜AMAMIYA〜

カーテテルの最終奥義!

破滅の暗黒魔法波動弾!

広範囲無差別攻撃対象!

確定10000000DAMAGE!

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