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〜翌日〜
「おーっす!大和、学校に……って、お前、なんだかやつれてない?」
「……否定はしない。」
そうなのだ!滅亡ニートは、超強力な技だが、使用したら必ずHPが1になってしまう。HPが減れば減る程、現実世界への影響が出て来る訳で…。
「……目眩がする。」
「あ!お前さては…、フラれたのか?」
あ、そうか…。昨日告白するって言ったんだっけ?たった半日の出来事なのに、ずいぶん長く感じたな…。
「……いや、告白してない。」
「は?なんでだよ?」
アダムが世界を滅ぼすって話しを聞かされて、告白できませんでした。……な〜んて事は言えないしな。めんどくさいから話しを逸らそう。
「………これ。」
「あん?なんだこれって、ええええ〜〜!?」
昨日、美咲さんから貰った名刺を、直秀に見せてみた。
〜松森直秀〜
HP 50/50
大和の攻撃!
名刺を見せた!
状態異常!
驚愕!
直秀はとても驚いた!
「おおおお!!なっ、コレ……本物!?」
「なんだよ?」
「なんでこんな物を、お前が持ってる訳!?」
「え?貰った。」
「誰から!!!?」
「美咲さんって、人から。」
……ん?直秀が固まってる。おーい、直秀〜。どうしたんだ〜?
「アリサさんの本名は美咲って言うのか…。よく聞け大和!」
「ん?なんだよ?」
「このアリサってキャバ嬢は、この町で一番有名なキャバクラ、ケロケロのNo.1キャバ嬢だぞ!」
「…ふ〜んって、えええ!?美咲さんが!?」
「なんで?どこで知り合う訳?」
「え?…たまたま、ね。店に遊びにこいって。」
「マジで!頼む、大和!俺も一緒に行っていいだろ?」
「別にいんじゃね?つーか、もともと一緒に行こうと思ってたし。」
「やったー!ヤッホー!!じゃ、今夜ね。」
「今夜かよ!?早いなオイ!」
今夜、キャバクラケロケロに行く事になってしまった…。まあ、いいか。
〜学校〜
仲間と一通り挨拶を交わし、席に着く。天宮はまだ来てないのか…。
ガラガラ……。
教室のドアが開いて、天宮が教室に入ってきた。……やっぱり、予想通り天宮も、身体中痣だらけの傷だらけ。……見てて凄く痛々しい。クラスのみんなも、変な目で天宮を見ている。
「天宮!」
「……おはよう、谷川君。」
「天宮、その傷はやっぱり…。」
「……馴れてる。」
馴れてるって、女の子なんだから、身体に傷が付いたらマズイんじゃないか?
「大丈夫?」
「平気だよ。」