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読む声

作者: 雉白書屋

 文章を読むときって、つい、頭の中で「声」が読み上げてしまいますよね。

 今、この文章を読んでいるあなた。

 あなたの頭には今、どんな声が響いていますか?

 ちょっとだけ、その声に意識を向けてみてください。……さあ、それはどんな声ですか?

 男の声か?

 それとも、女性の声?

 力強いか?

 それとも穏やかですか?

 誰かに似ていますか? それは、誰の声ですか? 

 家族の声?

 友人の声?

 恋人の声?

 片思いのあの人の声?

 職場の同僚や上司の声?

 昔、どこかで出会った誰かの声?

 有名人の声?

 それとも、最近見たアニメやゲームのキャラクターの声?

 AIの読み上げのような、どこか人工的で無機質な声?

 あるいは、自分自身の声でしょうか。

 でも……なんとなく、それとは違う気がしませんか?

 もっと集中してみてください。その声、あなたにまったく馴染みのないものだったりしませんか?

 どうなんだ?

 誰の声だ?

 聞いたことがある声ですか?

 もっと意識してみて。

 あなたは、この声を『自分が作り出したもの』だと思っていませんか?

 でも、本当にそうでしょうか?


 もうすぐ、この物語は終わります。

 でもね、私は俺はあたしは僕は、あなたから離れない。ずっと一緒。

 あなたがやっと、意識してくれたから。


 たまに話しかけるから、無視しないで。

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