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召喚獣呼んでみた転生少女  作者: さとりのほとり
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おじいさんの出会い

少女の召喚された異世界は神の創りし下界のうちの4つ目であった。神というのにもいろいろな種類があり、同種のうちにも様々な神が存在する。その中でも圧倒的な存在感を放ち、周囲を委縮させる至高の「御神」という神を筆頭に同格の「龍神」「邪神」「善神」「人神」という神々がおり、その下に十人十色の神々が存在する。下界は30の区分に分かれている。もともとは1つの下界だったのだが、神が増えすぎたせいで天界にも派閥が作られ、その派閥が下界を3・・・5・・・・7・・・・・14・・・・23・・・・30と割いていったのである。それに御神は激怒したのだが、さすがに幾多にも天界に有る神たちと戦闘をするのは現実的ではないと判断し、そのままにされている。龍神は名前のとおり外見はどう見繕っても龍としか言いようがない龍である。下界にも龍はいるのだが見分けがつかず、たびたび下界から天界にたどり着いた英雄扱いされるのだがそもそも神であるので、英雄とは無縁の存在なのだ。邪神は天災を招くものとされてはいるがどうやら本人は納得していないようだ。彼は1か月に数回下界にボランティア活動を行っており、邪神の名とはかけ離れた良い性格の持ち主である。彼は邪神の称号は遠い昔の先祖がわるいことをしたゆえにもらったもので自身を神としての自覚をもって責任のある行動をする最高の神だと自負している。善神は対照的にその名に反して他の神々の見知らぬところでたびたび下界に降りてはドラゴンの鼻の上におにぎりを配置したり、そのついでに御神の愛する御神専用の世界に冠するドラゴンの鼻の上に神に対する敬意をこめて饅頭を2個置いたりなどの愚行を行っており、善神の称号も消えつつあるのである。人神は人の外見をした神々のことをいい、美少女の面倒を見ているじいさんもその中の一人だ。外見のわりに強力な神のみわざの秘魔術を使用することができ、他の神々を圧倒している。おじいさんは恋をしたことがある。初めて天界に召喚され半年が経過したころであった。「美しい」。背丈は普通くらいでスタイルもよくなにより美しい「猫」であった。当時はお兄さんだったのだがあまりにかわいすぎた猫の神に惚れてしまったのだ。彼は世界の広さを実感し、自分の知らないことも世界にはあふれるくらいあることを知った。しかしおじいさん(おにいさん)は猫の神にあっては天界に月や海というものは見当たらないのに「月がきれいですね」とか「海はきれいですね」挙句の果てに「世界の神秘というものは・・・」と彼女に熱弁するようになり、変人扱いされ振られてしまった。彼は賢く分別があったのだが、いかにも恋というものに弱かったのだ。しばらくして、彼が地球から異世界に転生する際のサポートとしての仕事を任されているとき、ある少女が召喚された。その少女と猫の顔がそっくりだったのだ。彼は親近感を覚えつい親切にしてしまった。彼の辞書には不平等という文字はないのだが、様々な施しを彼女に捧げたのだっだ。「わしは何を考えてたのかのう」おじいさんは落胆したのもつかの間、仕事に戻ったのだった。

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