ルーシェ
流石に私でもこの変わり具合は驚いた。
「ユーリアー!ほんとーにありがとね!私よく分からないけど奴隷にされて首輪を付けられちゃってそこから言いたいことが言えなくなってよく分からない喋り方になっちゃってたのごめんね?」
「う、うん。大丈夫だよ?でもいきなり過ぎてちょっとびっくりしちゃったな。」
さっきまで「私はルーシェ」みたいなすっごい簡潔な感じの自己紹介で尚且つ近付くなオーラ出てた人がこれだ。
世界は広いんだなぁ…(棒)
「わぁ!許してくれるの!?ありがとう!ユーリア大好きぃ!」
「わわっ!?」
あろう事かルーシェが抱きついてきた。
奴隷であまり良い扱いを受けてなかったのだろうが何故かめっちゃいい匂いがする。
しかも私誰にも抱きつかれたことないし…
こんなにもドキドキするんだね。
「ル、ルーシェ!ちょっと限界!周りも見てるし一旦離れよ?」
ある意味限界だった。
このまま抱きつかれていたら脳が溶けていたかもしれない。
「むぅ。もっとユーリアにくっついてたかったのに〜!」
私ともっとくっついてたかったらしい。
私の心が持たないのでしょっちゅうはやめて欲しいがたまにはいいのかもしれない。
「毎日とかはダメだけど…一週間に1回とかなら…良いよ?」
私も抱きつかれて嫌な気分はしないので一週間に1回だけと言う条件をつけた。
そして拒絶されていなかったということが嬉しかったのかルーシェは目を輝かせ
「一週間に1回なら良いんだね?わぁーい!ユーリアやっぱり大好き!!」
「ひゃぅ!ルーシェ!一週間に1回って言ったじゃん!!」
また抱きついてきた。ギリギリの所で私は耐えたがもう1回やられたら死ぬ気がする。
あと男らしからぬ声を出してしまった気がする。
「次約束守らなかったらもう抱きついちゃダメにするからね?」
流石にこれを頻繁にされるのはキツイので条件を増やした。
ルーシェには悪いけどこうするしかない。
「えー。もっとくっつきたいけど…ユーリアに嫌われたら嫌だから約束守る!」
「うん。ありがとう。じゃあルーシェの服でも買いに行こっか?ルーシェ可愛いしなんでも似合いそうだね!」
流石に奴隷の時の服のまま過ごさせる訳には行かないので服を買いに行こうと提案する。
「かっかわっ…」ぷしゅ〜。
何故かルーシェが変な効果音をあげて倒れた。
「ル、ルーシェ!?大丈夫!?」
私が心配して声をあげるとルーシェはすぐに立ち上がった。
「う、うん大丈夫だよ。服ユーリアと買いに行くの楽しみだなぁ。」
大丈夫らしい。
いきなり倒れたから驚いたけど何も無いなら安心だ。
「じゃあルーシェ服屋さんいこっか?」
「うん!」
私はルーシェと一緒に冒険者ギルドを出て服屋へと向かった。
ところで気になったのだが、
何故冒険者ギルドの中で私とルーシェが話してる間ずっと温かい見守る様な視線がたくさんあったのだろうか。
「うーん。分からないなぁ…」
「どーしたの?」
「ううん。なんでもないよ。」
「そっか!それなら良かった。」
思わず口に出してしまった。
ちなみにルーシェが心配してくれたということが嬉しかったのは内緒だ。
100pありがとうございます!
これからもよろしくお願いしますね!
今日は書くのが楽しくてほとんど勢いで書いたので誤字脱字があるかもです。