表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/39

終焉

俺の名前はユウト、俗にいう勇者ってやつだ。

12歳の時の職業判定の時に勇者という職業になってしまったんだから仕方ない。


勇者の職業を貰ってからというもの俺は勇者の使命として、魔王を倒す旅を始めた。


その旅の途中で何人もの仲間と出会った。

女で唯一の剣聖シーラ、今では俺の1番の親友のワタル、職業は戦士だ。そして、聖女のリーエ、最後に、賢者のスティア、男3人女2人で魔王を倒すための旅とはいえ、コツコツとレベル上げをし、有意義で楽しい旅を続けた。


だが、俺達が旅を始めてから3年が経つと俺達のレベルは全員上限に達していた。

そのために俺達5人は覚悟を決め、魔王を倒しに魔王城へと向かった。


魔王城へ到着すると、無我夢中で、魔王と戦った。

途中に魔王の部下なども居たが5人で力を合わせれば楽に勝てるモンスターばかりだった。


だが魔王は違った。

俺達の、攻撃は少しずつしかダメージを与えられていなかった。そして、何分か戦っていると、無言の空間に声が広がった。


最初にシーラが

「ハァハァ…もう無理よ…ユウト…」


その次はワタルが

「俺も、もう限界…だっ!!」


そして、リーエも、

「ユウトさん…私も回復の為の魔力が…」


最後に残ったスティアさえも

「僕はまだっ…ごめん…僕ももう全然魔力がないや…」


全員が弱音を吐いていた。


そんな仲間の声を聞き、俺は最後の決心をして、俺の相棒に、声を掛けた。


(テリア、やるぞ!)


(いいんですね?ユウト。この技を打ったら貴方はもう…)


(あぁ!アイツらのためなら!)


「みんな!俺に残りの魔力を!!」


「ユウト。何するつもり!?」


「シーラ。ユウトを信じよう…ユウトのことだ勝機があるに違いない。」


「そうですよ!ユウトさんを信じましょう!」


「やってくれよ!ユウト!僕は信じてるからっ!」


仲間の声を聞き、みんなの魔力を貰い、恐らく最後の技となる技を打つ準備をし、叫んだ。


「終焉―ロスト―」


俺達全員の魔力を使い、俺達全員で魔王の最後を見た。そして、俺以外の仲間は、抱き合ったり、ハイタッチをしたりしていた。


そして、スティアが声を掛けてきた。


「ユウト!僕達やったんだ!」


だから俺は、


「あぁ、そうだなやったんだ。」


と、言葉を返し、


倒れた。


そこからの記憶は曖昧だ。だがシーラもワタルもリーエもスティアも泣いていたのだけは覚えている。


そして、

「泣くなよ…魔王は…倒したんだ…」


とシーラ達を慰めるために、言葉を放った。

だが言葉は弱々しかった。


そして、意識が暗転し、それが俺、ユウトの最後の言葉となった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ