第24話 解散
蘆屋の話を聴き終えた神子が口を開いた。
「たしかに、嘘はついていないようです。少し不可解な点もありますが、少なくとも今の貴方は普通の人間のようです。そこでなんですが、この人の身柄はわたしに預からさせていただきたいのですが、よろしいですか?」
「どうするの?」
神子の提案に霊夢は尋ねた。
「この人含め、神霊廟に残っている二人も元の世界に返します。それで、幻想郷での出来事は忘れてもらいます」
「わかったわ、あんたに任せる。けど、突然いなくなった理由は説明してもらうわ」
「その件につきましは後でお話しします」
「……わかったわ。とりあえずこれで一件落着ね」
霊夢はそう言うと、薬の塗られた針を取り出し、蘆屋にさし蘆屋を眠らせた。
「しばらく眠らせてた方がいいでしょ。じゃあ、こいつのことは神子に任せるわ」
メアリーは霊夢と神子の会話を聴きながら思っていた。これで終わったんだと。メアリーは安堵の表情を見せていた。
そんなメアリーに神子が尋ねた。
「メアリーさん、あなたはどうしますか?」
「え?」
「メアリーさんも外の世界からやって来た人間。この幻想郷にきた経緯は今回の異変に巻き込まれたもの。メアリーさんも元の世界に戻りますか?」
そう聞かれたメアリーは、すぐに答えた。
「いえ、ここに残ります。元の世界では私は一人でした。親ももういません。ですが、ここには私の居場所があります」
メアリーはレミリアの方を見た。
レミリアは微笑して言った。
「ええそうね、メアリーは紅魔館の一員なんだから」
そう、今の自分には居場所がある、メアリーはそう思った。
そのとき、レミリアが神子に話しかけた。
「そういえば、あなたが主導しておきながら、突然いなくなったそうじゃない。メアリーも怪我したんだけれど、どうしてくれるのかしら」
「それは申し訳ないとは思っています」
「そういえば、あなたは妖怪を倒すとか言ってるそうじゃない。今ここで私があなたを倒してもいいのよ」
「なるほど、あなたは今ここで私に倒されたいようだな。吸血鬼程度のものが何を大きな口を叩いている」
神子とレミリアの会話を聞いていたメアリーが割り込んだ。
「ちょっと、二人とも何言ってるんですか。折角、事が済んだばっかりなのに。神子さん、レミリアさん、今回はありがとうございました」
それを見ていた魔理沙も口を開いた。
「折角異変が解決したんだ。さっさと済ませて宴会でも開こうぜ」
「そうね、異変もほぼ解決したしね。まあ、流石に疲れたから明日にでもしようかしら」
霊夢はそう答えた。
「じゃあ、そろそろ紅魔館に戻るわ」
レミリアはそう言った。
「皆さん、今回はありがとうございました。お礼に料理とかつくりますので、良ければ紅魔館に遊びに来てください」
メアリーはにこやかにそう言うと、レミリアと一緒に飛び上がって、紅魔館に向かっていった。
「魔理沙さんと霊夢さんは良かったら神霊廟の方で休んでいってください」
「サンキュー……あ! メアリーとレミリアも神霊廟に呼ばなくて良かったのか?」
「メアリーさんは、今はレミリアさんといた方がいいんですよ」
神子はそう言った。
「あ、レミリアさん、ちょっと、疲れちゃって、私を運んでくれませんか?」
「メアリーあなたまだ飛べるでしょ?」
「いいじゃないですか。少し甘えさせてくださいよ」
「仕方ないわね」
レミリアはメアリーを抱き抱えて加速して飛んだ。
「レミリアさん、今回はありがとうございました。私を助けてくれて」
「いいのよ。メアリー、あなたはもう紅魔館の一員なんだから」
「明日宴会をするとか魔理沙が言ってましたけど、レミリアさんも一緒に行きませんか?」
「そうね、行きましょうか」
レミリアとメアリーは星空の下を飛んでいった。




