第13話 メアリーの記憶
霊夢と魔理沙は神子に連れられ紅魔館の近くに移動した。
「では、メアリーさんをここに呼んできてください。私はここでお待ちしてますので」
「わかったわ」
霊夢と魔理沙は紅魔館に向かった。紅魔館の門の前には誰もいなかった。
「あれ、美鈴の奴いないんだな」
「そうみたいね、じゃあ入らせてもらおう」
霊夢と魔理沙が紅魔館に入ると、二人の前に咲夜があらわれた。
「あら、二人揃ってどうしたの?」
「メアリーに会いにきたのよ。どこにいるの?」
「今は図書館で本を読んでいると思うわ」
「そうなの、ありがとう。それと、メアリーについて何か新しく知った事ととかある?」
「結構あるわよ。好戦的なのかと思ってたけどそうじゃないみたいでね。」
「良かったらその話、聞かせてくれる?」
「いいわよ」
「じゃあ、とりあえず魔理沙はメアリーのところに行ってきて。」
「わかったよ」
魔理沙は図書館へ向かった。
図書館に入って中をまわっていると、メアリーが椅子に座り本を読んでいるのをみかけた。
「よぅ、メアリー、何の本読んでるんだ?」
魔理沙はメアリーに近づき話しかけた。
「あ、魔理沙さんじゃないですか。昨日は色々ありがとうございました。今、陰陽道の本を読んでるんですよ。強くなるには色々なことを知っとくことが大事だと思って」
「へ〜、それなら霊夢に教えってもらったらどうだ? 霊夢はたくさん知ってるぜ」
「そうですね、是非そうさせてもらおうかしら」
「あ、それよりメアリーに用があって、一緒に来て欲しいんだ」
「そうなんですか。わかりました。ちょっと待ててくださいね。パチュリーさんに外出すると言ってきますので」
そう話しているとパチュリーがこちらに向かっ歩いてきた。
「魔理沙、また本を盗みにきたの?」
「そんなこと、するわけないぜ。メアリーに用があって来ただけだよ」
「あ、パチュリーさん、魔理沙さんに呼ばれたんで一緒に外出して来ますね。」
「…魔理沙、メアリーとどこにいくの?」
「ええっと、博麗神社にいるよ。霊夢がメアリーに神社に来て欲しいってことで霊夢と一緒に来たんだよ」
「霊夢は?」
「上で咲夜とお話ししてるぜ」
「わかったわ……あ、メアリー。昼までに帰ってくる?」
「魔理沙さん、どうなんでしょう?」
「ええと……良かったらメアリーと3人で昼ご飯も食べようと思ってて……だから昼はすぎるかな」
「わかりました、じゃあパチュリーさん、咲夜さん上にいるみたいなので昼ご飯は私の分は大丈夫だと言っておきますね」
「ええ、じゃあいってらっしゃい」
魔理沙とメアリーは図書館から出た。メアリーはすっかり紅魔館に馴染んでいる様子だった。
魔理沙とメアリーは霊夢と合流し、神子の待つところに向かった。
神子と3人は合流した。
「初めまして、あなたがメアリーさんですね、私は豊聡耳神子と申します」
「豊聡耳神子……あ! あなたがあの聖徳太子なんですね。咲夜さんから名前だけは聞いてたのですが、こうして会えるとは……」
「私の事を知っているとは嬉しいですね。実は、あなたに用事があって、霊夢さんと魔理沙さんに呼んでもらったんです。あなたの記憶についてです」
「記憶? 」
「あなたはこの世界にくる前の記憶がいくら欠けていると聞いています。私にならその記憶がわかるので、それをあなたにお伝えしたいと思っているのです」
「是非お願いします。私も記憶が無いのは違和感がありますので」
メアリーの承諾を得た神子は霊夢と魔理沙とメアリーとともに神霊廟に移動した。
メアリーは神子に連れられ部屋に案内された。霊夢お魔理沙は違う部屋にいることになった。
メアリーと神子は部屋で向かいあった。
「では、詳しく見させてもらいますね」
「はい」
神子はメアリーをしばらく見つめた。神子は真剣な表情で見ていたが、突然、眉をひそめた。そして、神子は手を口元に当て、少しの間考え込んだ。
メアリーは落ち着いた様子はしているものの、顔に笑みは浮かんでおらず、少し呼吸が浅くなっていた。
確かに幻想郷に入ってくる前の記憶がほとんどない。その記憶がどんかものかはわからないが、思い出そうとすると胸が締め付けられるような感じがしていたのだ。そのこともあって、メアリーは記憶を知ることは少し怖かった。
沈黙の後、神子は口を開いた。
「あなたが失っているであろう記憶は、だいたいわかりました。私が断片的なことを話すよりは、あなたに思い出してもらった方が良いかもしれません」
「はい……」
「あなたは、なんとかして幻想郷に入ろうとした。それは、興味本位とかではなく……逃げてきたから……そうですよね」
「逃げて……来た……この幻想郷に……」
「あなたは逃げてきた。何かかに突然襲われて」
メアリーが自分が何かから逃げて来たと認識したとき、幻想郷に来る前に何があったのかを、はっきりと鮮明に全て思い出した。




