漆黒の気持ち
あなたも遭ったことがある『いじめられっこ』の気持ちです。
僕は、生まれたときから嫌われ者。
なぜかみんなに嫌われる。
僕はただ、普通に過ごしてるだけなのに。
お弁当を食べるのにもひと苦労。
誰にも見つからないように食べないと、みんなが僕をいじめにくる。
時にはトイレの中で食べるときもある。
履き物や丸めた新聞紙で、僕をめった打ちにしようとする。
なんで僕はこんなに嫌われるの?
ひどいときはスプレーを吹きかけられる。
スプレーでいじめて来るのは女の子が多い。
僕に近づきたくないといって、遠くからスプレーで攻撃してくる。
なんでそこまでするの?
なんで僕はこんなに嫌われるの?
みんなと同じように過ごしちゃいけないの?
今日もいまからお弁当を食べる。
みんなに見つからないような場所で食べないと。
今日のお弁当は何かな?
パンかなお米かな?
『ママ』がつくったお料理はおいしい。
木の廊下を進んで、いつも開け放してある扉に入る。
中は真っ暗だった。
まあ、いいや。
お弁当。お弁当。
あっ! 急に明るくなった。
あっ! みつかちゃった。
叫び声が聞こえる。
そんなに僕が嫌なんだ。
ああ、どうしよう。
逃げないと! 逃げないと!
あっ! 今日は新聞紙でいじめる気だ。
どうしよう! どうしよう!
後ろから来た。
ああ、もう駄目だ。
今日は、逃げ切れない。
僕は思い切り新聞紙で殴られた。
こんなに強く殴られたのははじめてだ。
いたい。いたいよ。
意識が薄れて行く。
最後に、いじめっこの声が遠くから聞こえた。
「ママー! ゴキブリやっつけたぁー!」
ふっと思いついたので書きました。可哀想な生き物ですよね。最後まで読んでくれてありがとうございました。よかったら感想ください!