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異説鬼退治②

 桃太郎はお婆さんから名刀『正宗?』を受け取るとそれを腰に差します。

 といっても、ジーパンにTシャツ姿ですから、相当違和感があります。この辺が本家の桃太郎と異説桃太郎の違いですね。

「桃太郎や、鬼が島㈱は大江戸の桜田門町にあるのじゃ。そこを潰せ」

 物騒な指令がお爺さんから下ります。

「お爺さん、僕一人じゃ勝てないと思うんだ。仲間が必要だよね」

 桃太郎、破天荒な育ての親を見てきたせいか、現実的です。

「うむ。ではワシがミサイルランチャーで援護射撃をしてやろう」

 本当にやりかねません。

「それにワシもおる。ワシは織田信長に命じて宇宙から空爆させようぞ」

 お婆さんは信長の主らしいです。太陽を食べたとかいう、どこかのファーストレディ並みのぶっ飛んだ台詞ですね。

「うん……期待してるよ」

 桃太郎は呆れながら言いました。

「ところで、何故鬼が島㈱なの? 普通鬼が島の悪い鬼を倒すためじゃないの?」

 根源的な質問を桃太郎は投げかけました。

「うむ、現代においては株式会社を占拠する鬼どもを倒すのが現代版の桃太郎なのじゃ」

 わけがわかりません。

「とにかく、じゃ。まずは適当に犬とサルとキジを見つけるのじゃ」

 というわけでまずはこの三匹を見つけることになりました。

 桃太郎の家は大江戸港区にあります。街中です。とりあえず、仲間探しに出発です。

 今日は快晴です。こんな日には野球やサッカーをして、グラウンドを走り回りたくなります。そんな気持ちのいい天気でした。

 街に出ると、武器屋や防具屋があります。ドラク○のような大江戸です。

 桃太郎はまず武器を買うことにしました。

 出発の際、お爺さんからお金の調達方法について教わりました。それによると、『とにかく銀行を襲え』だそうです。鬼が島㈱に行く前に豚箱送りが関の山です。

 ですが、桃太郎は常識の分かるよい子なので、事前に自分でお金を用意していき、武器屋で『金属バット』を買いました。

 武器屋を出て、しばらく歩くといじめられている犬がいます。

 いじめているのはお婆さんでした。

「お婆さん!? 何してるの?」

 お婆さんは『ヴァヴァア天下』と書かれたねじり鉢巻をして、鉄パイプを振り回していました。片足をヤバイ世界に入れていそうな感じがします。手遅れ感満々ですが。

「桃太郎か? こやつ、ワシのみたらし団子を横取りしよったから、天誅を加えていたのだ」

 駄目だコイツ早くなんとかしないと。

「それ、動物保護団体に訴えられるよ。それに痩せてるイヌだし、ちょっとかわいそうだよ」

 優しい桃太郎は犬をかばいます。

「やかましゃい! 動物保護団体なんぞ返り討ちじゃ!」

 本当にやりかねないので、何とか近くの団子屋で10本くらい、みたらし団子を買ってお婆さんにあげました。そして、みたらし団子を頬張っている間に犬を連れて退散しました。

「大丈夫?」

 桃太郎が心配そうに犬を見ます。

「わんわん」

 犬は答えました。

「大丈夫そうだね。おなかすいてるみたいだから、餌あげるよ」

 わずかな下心もなく、桃太郎は餌を買って犬に与えました。

 犬は夢中で食べます。食べ終わると、犬は桃太郎に目を向けました。

「もしかして、ついてきてくれるの?」

「わん」

 忠義があるのか、犬は信頼の(?)眼差しを桃太郎に向けました。

「ありがとう。一緒に鬼退治に行こうか」

 桃太郎は犬を仲間にすることができました。

 さて、一日目はこれで家に戻ります。

 家に戻るとお爺さんとお婆さんが喧嘩していました。

「lkjwがえdらは*@」

 地球上の言語で喋ってもらいたいものです。作者も言語化出来ません。

「ただいま」

 少々げんなりして、桃太郎が家に入りました。

「おお、桃太郎や。婆さんがの、キャバクラに行ったとかで怒っておるのじゃ」

 コメントする気力もありません。

「当たり前じゃ! キャバクラ幕府が出来たのは1192年だとか言うのじゃ。日本史ではキャバクラ幕府は2009年と決まっておる。それを否定しおったのじゃ」

 もう何も言えません。言いたくありません。

「喧嘩なら、家を木っ端微塵に爆破しない程度にやってね。僕は寝るから」

 付き合ってられないので、桃太郎は寝ることにしました。

 桃太郎が眠りについてしばらくした頃です。台所から物音がしました。どうやら、泥棒のようです。

 桃太郎は刀を持って、音のした場所へと足を運びます。犬も桃太郎についていきました。

「おにょれ! 貴様か! フルボッコの刑に処してくれるわぐふふふ」

 お婆さんの声です。何かもう、色んな意味で手遅れの感がしました。

 案の定、桃太郎と犬が台所に足を踏み入れると、金属バットを持ち、背中に『悪行三昧』と文字がプリントされた特攻服を着たお婆さんが泥棒と思われる影を踏みつけていました。これじゃあ、どっちが悪者か分かったものじゃありません。

「おお、桃太郎や、大江戸警察を呼んでくれ」

 この状況で逮捕されるのは泥棒ではなく、お婆さんでしょう。

 桃太郎は逆らったら怖いので、素直に大江戸警察を呼ぶことにしました。

こんばんは、Jokerです。


ほとんど手直しなしです。


お楽しみいただければ幸いです。

それでは次回またお会いできることを祈りつつ……

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