苦くて茶色い飲み物
今日は休日、朝から苦い汁を淹れて飲んでいます。たまに思うちょっとした疑問。
「なんで、こんな苦い汁を飲んでいるんだろう?」
子供の頃はやっぱり甘い砂糖とミルクの入ったコーヒーばかりを飲んでいました。子供心に大人になったらブラックのコーヒーを飲めるようになりたいと思ったものです。で、ちょっと背伸びして母親のブラックコーヒーを一口飲んでみたり。
「うっ、苦い。」
やっぱりね、甘くてミルキーでふっくらした味わいの方が飲みやすい。そりゃそうですよね。甘さの無い苦いケーキなんか無いし、甘くなくて苦いパンは焼きすぎて焦がしたパンだけです。
たしかに、緑茶や紅茶もストレートで飲みますよね。外国人に大人気の抹茶味のデザートは甘いけど、やっぱりストレートの緑茶や抹茶は苦手みたいです。
小さなころから甘いコーヒーを飲み始め、沢山沢山飲んでいくうちにだんだんとコーヒー本来の味を楽しみたくなって、だんだんとブラックを飲みたくなっていくのかもしれません。コーヒーの香りを感じる能力が高まるにつれ、味だけでなく香りも重要なファクターになっていくのでしょうか。
でもね、やっぱり甘いコーヒーもおいしいよね。
生産国などで、あまり上質なコーヒーが飲めない人達はインドのチャイ同様、工夫して美味しく飲むために砂糖やミルクを加えたりして飲むのかもしれません。上質で薫り高いコーヒーが手に入るからこそ、おいしいコーヒー単体の味だけで楽しめるのでしょう。昔の喫茶文化が深煎りコーヒーから始まったのも、それなりの品質のコーヒーをいかに美味しく飲めるようにするかという先人達の苦労の賜物に違いありません。今の浅煎りブームは、そんな歴史を経て、上質なコーヒーを手に入れられるようになったからこそできることなのでしょう。
今日はケニアマサイAAの中煎り後半、ハイロースト。
はい、苦い。
でも、豆の豊かな味わいと深い所からやってくるフルーティーさ、そこに重厚な質の高さを感じさせます。それがコーヒー生産がしっかり管理されているケニアという国のコーヒーの特徴かもしれません。僕は結構好きです。
ああ、苦いなぁと思いながら、今日も苦くて良い香りのする汁を啜っています。
あ、ちょっと暑くなってきたし、スタバの甘いフラペチーノ飲みたいな。
苦いコーヒーも甘いコーヒーもどっちも何故だか楽しめるのが大人の特権なのかもしれませんね。でも、なぜこんないい香りはするけど苦い汁を飲むのかは、今もってわかりませんけど。




