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バーチャル冷凍庫の皮算用

じっと冷凍庫を眺める。



大きなジップロックが3つ。その中に200gずつ入ったコーヒー豆が5つ。全部で2.5キロくらいはあるだろうか?数えてみたら16種類のコーヒー豆が入っていた。



うーむ。まだまだ買いたい豆があるんだけど、これ以上増やしたら家人にどやされることは間違いない。毎日飲んでいるんだから減っていくはずなのに、総量はなぜだか微増している。



いまいちだなと思う豆は当然減りが少ない。でも、美味しいと思う豆は、200gを切ると、なくなってしまうのが惜しい気持ちが出てきてしまって、途端に飲むのを控えてしまったりする。それが、いつも手に入るとは限らない限定品だったりするから質が悪い。



今日はお客さんが来たので、とりあえずコーヒーでもてなす。一杯目はいつものグァテマラで、今日は40gの豆を88度のお湯で丁度3分落とし切りで淹れてみた。うん、ちょっと濃厚な味で、酸味はいつもより控えめ、でもちょっと濃いフルーティーなプルーンのような味がしたので、上出来というか、この豆でこの味わいが出せたのは初めての経験。いつものグァテマラなのにこういう味にもなるんだと客人そっちのけで感心してしまった。



しばらく仕事の話をしてめどが立ったところで、もう一杯おかわりいかがですかと聞いてみると、是非とのこと。じゃあならばと、何を出そうか悩んでいたところ、惜しくてちょっと残しておいた限定品のケニア カリアイニファクトリーAAを奮発。袋を開けて香りをかいでみると、おー!やっぱり素晴らしい香り。仕方がない、これも40gもってけドロボー!



これもちょっと濃い目で抽出。89度3分ちょっとで落とし切り、一口くちに含んでみる。あぁ、最近飲んでいるケニアマサイAAとは一味上をいく素晴らしい味。トマトのようなフルーディさと、どっしりとした大地の味のような野趣あふれる感じが重厚さと軽やかさをミックスしたようなケニア独特の風味を醸し出していて、自分だけ2杯飲んでしまった。



家人も客人も美味しいと言って飲んでくれはする。でも、僕と同じ感動をするわけでもなく、いたって普通に美味しいと言ってくれる感じだ。



以前はちょっとその言葉にガッカリしてしまっていたけど、でもよほどのコーヒー馬鹿野郎じゃなきゃそんな言葉は出てこないのかもしれないなと思うと、そんなもんだよねと許せるようになってきた。



自分なりに今日はどちらのコーヒーも良い味に淹れることができたので、良い訓練になったし、美味しいグァテマラとケニアを飲むことができた。満足万吉である。



さて、今日でとりあえず80gは消費できた。今週はたぶん300g以上は消費できるだろう。ということは、冷凍庫のスペースもあれくらいは開くだろうと、頭の中のバーチャル冷凍庫の庫内のスペースが開いていることを確認する。うんうん、じゃあ明日は新たなコーヒーを注文しなきゃいけないかもな。うんうん、グァテマラは切らせないし、前回のハイローストは少しスモーキーだったからミディアムローストに戻さなければいけない。それに、今月中だけ注文できる商品を頼まないと次はいつ飲めるかわからないし、早く頼んで早く飲まないと、もうすぐ6月になってしまうので、そうなったらまた新たな目玉商品が出てきてしまう。



じゃあと、頭の中の仕事場のバーチャル冷凍庫も引き出しを開け、家のバーチャル冷凍庫と比較して、どの豆をどこに配置するかを勘案して、次にお迎えするコーヒーを吟味しなければならない。うん、明日は大忙しになる。



明日の昼までに、購入候補を3つほど上げて、4000円分くらい購入しようと思う。できれば月に二回、一回4000円台に抑えることが、のべつまくなしに自分は珈琲を買っていないと思う最後の砦として守っているルールである。



行く豆来る豆。



コーヒーを飲んでいるときより、コーヒー豆を注文して家に届くまでがとてつもなく楽しいと思ってしまう自分はやっぱりちょっとおかしいのかもしれないなと分かりつつ、なるべくわからないふりを決め込んでこれからもコンスタントにコーヒーや紅茶を買い続けようと、心に決めていたりします。



美味しいと思うコーヒーがあれば、どうぞお教えください。

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