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第27話 神話の住人と冒険者ギルド


シルフィーとドーラは二人で王都を歩いていた。


二人の横を通り過ぎる人達が皆振り返って二人を二度見している。

アーロンは二人の普段の姿を知っているので何も思わなかったが、この二人の今の容姿はとても美しいのだ。

二人を目撃した人たちが振り返っても何らおかしくないし、下心を持った男達だけじゃなく女性達や子供達まで二人の美しさに目を奪われていた。


「さっきから視線を凄く感じるのじゃが、わらわの格好は何処かおかしな所でもあるかの?」

「あんたじゃなくて私の美しさに皆ビックリしてるのよ!美女っていうのも辛いわ~。」


皆の視線を浴びて二人の性格がわかる。

シルフィーはとても自信過剰でドーラは内向的な性格のようだ。


二人は話をしながら冒険者ギルドに向かっていた。

5千年前の街にも冒険者ギルドの様な組織があり、二人はよくそこで素材を換金して金を手に入れて美味しい物を食べて回っていた。

その経験から冒険者でドーラが所持している素材を換金してこの国のお金を手に入れようと思っていた。


「おい!その方、冒険者ギルドは何処にあるのじゃ?」

「教えなさい!ていうか暇なら案内しなさいよ。」


冒険者ギルドがなかなか見つからないので道の前を歩いていた3人の冒険者風の男達にドーラとシルフィーが話かけた。

お願いというよりは、命令口調で話しかけた。

その声を聴いた冒険者たちがふりかえる。


「なんだ?随分偉そうな物の言い方だな。誰だーあ~~!。」

「お嬢ちゃんたち随分と口がわるいね~人様に物を頼むときはもっと下手に出ないと泣かしちゃうよ~」

「かわいい顔してるじゃねーか、俺達と遊んでくれるなら冒険者ギルドに案内してやってもいいよ~」


始めは機嫌悪そうに振り返った冒険者たちは、シルフィーとドーラの顔を見た瞬間イヤラシイ顔になり案内する代わりに自分達と遊べと言い出す。下心が顔ににじみ出ている。


「時が経っても人間の男どもは何も変わらないようじゃの。」

「ドーラやり過ぎないでよ。」


どうやらシルフィーもドーラもこの手の揉め事には慣れているようで、全然平気なようである。

シルフィーは全てドーラに任せるみたいで通りの端に移動した。


男達はまだ状況がつかめてないようで、飲みに行こうだの俺の女になれだとか言っている。

馬鹿な事を言っている男達に向かってドーラが話しかける。


「お主たち、良く聞くのじゃ相手を確認して物を言わねば死んでしまうぞ・・グゥワァァァアーーー!」

「ワァァァァァァァァァ。」


冒険者たちに忠告をした後ドーラが咆哮をあげ冒険者達を街の外まで吹き飛ばした。

ブレスではないので衝撃波みたいな物で咆哮自体に殺傷能力は無いが、塀の上を越えて飛んで行ったので落下時に上手く着地できなければ大怪我するかもしれないし、最悪死ぬこともあるだろう。

このやり取りは、周りの人間には何も見えていない。傍で見ていたシルフィーが結界を貼って見えなくしていたおかげである。


しかし竜神と大精霊にイヤラシイ顔で近づいたのだ、瞬殺でもおかしくないのだから彼らは運がいい。



その後少し歩くと冒険者ギルドの看板が見えてきたので二人で中に入ることにした。



ギルドの中は受付カウンターがあり、壁一面に張り出された依頼書を冒険者達が物色している。

ギルドには酒場も併設されているようで、酒を飲んでいる者も結構いるようだ。


二人がギルド内を進むと周りの冒険者の視線が集中する。

二人の美しい容姿に興味を持つ者や少し見た後興味なく酒を飲み始める者、パーティーに誘おうとしている者など様々である。

二人はそんな視線を無視して受付カウンターに向かう。

混み合う時間帯ではないようで、比較的受付はすいていたので少し待てば順番が来た。


「素材の買取を頼みたいのじゃ。」

「ハイ!ではギルドカードをお願いできますか?」

「?」

「?」


シルフィーとドーラはギルドカードを持っていなかった。5千年前はカードなど無くても換金することが出来ていたので、ここから先のやり取りは初めてになる。


「カードとはなんじゃ?それが無いと買取出来ないという事か?」


「そうですね。原則、冒険者ギルドは冒険者登録された冒険者の方との取引しか致していないのです。すみません。ですが、登録は簡単に出来ますので、登録されてはいかがですか?」


受付嬢が丁寧におしえてくれた。


「そうか!では登録を頼むのじゃ。」

「私もお願いするは!」


受付嬢がドーラ達の話を聞いて、書類を持ってくると言って席を立った。

数分で書類と木の板を持って戻ってくる。

その板には6つの水晶がはめ込まれ、その下には長方形のガラスの板が張られている。


「お待たせしました。こちらの紙に必要事項を記入していたがけますか?」


書類の方は名前と年齢と自分の得意属性を書くぐらいで別に問題なく二人は書き始めた。


「こらドーラ!本当の年齢かいてどうする、私たちは人間の娘になっておるのだぞ」

「そうじゃったな。危ない所じゃ。」


ドーラ達がヒソヒソ話しているが受付嬢は気にしていないようである。

書類に記入が終わった二人は受付嬢に書類をわたした。

受付嬢が軽く書類に目を通して頷いている。


「ハイ!問題ないですね。次はこちらの鑑定版を順番に両手で持っていただけますか。」



先程の板は鑑定版というらしい。


鑑定版を持つと持った人物がどの属性を持っているのか・現在のレベルがどのくらいなのかが表示されるようだ。各ステータスなどが見れる鑑定版もあるようだが、登録で使うことはない。



シルフィーが説明を聞いた後ドーラを手招きして耳元で呟く。


「ドーラ 属性が知られるのは良いですが、レベルが知られると面倒なので上手く誤魔化しなさい。」

「そうじゃな。解った任せるのじゃ昔会った人間のレベルと同じにするのじゃ」


また、ヒソヒソ話を始めた二人も見て受付嬢の眉がピクリ動く。


「了解じゃ、持てばよいのじゃな」


ドーラが持った瞬間光属性の水晶が発光してガラスの板の部分に330の数字が浮かび上がる。

その数字を見た受付嬢の顔が引きつった。


「次は私ね!」


続けてシルフィーが鑑定版を持つとドーラの時と同じよう風属性の水晶が発光してガラスの板の部分に333の数字が浮かび上がった。

顔が引きつっていた受付嬢はシルフィーの数字を見た後、顔じゅうから冷や汗をかきながら受付業務を再開する。


「ドーラ様とシルフィー様で宜しかったでしょうか?」


受付嬢が急に二人を様付けで呼び始めた。

何やら声が震えているように聞こえるし、小刻みに体が震えているようにも見える。


「今日は素材の買取と言う事で宜しかったでしょうか?」

「そうだ!はやくするのじゃ。」


ドーラは早くお金を貰ってカフェに行きたくてしょうがないので急かすように受付嬢に言う。


「申し訳ございません。急ぎますので殺さないでください!  ガタガタ・・ブルブル。」


受付嬢が慌てて奥の部屋の方に走っていった。すると、めちゃめちゃガタイのいい顔に大きい傷の入った爺さんが歩いて出てきた。


「お前達かレベル300越えの新人てのは?素材買取だったな、俺に付いて来い。」


爺さんはシルフィーとドーラをジッと見て品定めをしているようだ。


ドーラ達は訳が分からないがとにかくお金が欲しいので付いて行く事にした。付いて行きながらドーラが鑑定眼で前を歩く爺さんを鑑定する。


ゴルゴ(ドワーフ)ギルドマスター

レベル600


HP  9640

攻撃力 4500

防御力 5000

魔力  540


スキル

   腕力強化

   火魔法

   鍛冶



この爺さんはギルドマスターでレベルも偽装したシルフィー達のレベルより高いようだ。


「この爺さんちょっとだけ強いようじゃな。」

「5千年前の人間の剣士ぐらいね。ドーラ気付いてるかしら?私の精霊眼で調べてみたんだけど周りの人間の殆どが5千年前と比べてとても弱くなっている事!この爺さんは違うけどね。」


精霊眼はドーラの鑑定眼と同じ効果を持つ精霊特有の眼の事である。シルフィーはギルドに居るすべての冒険者を精霊眼で確認していた。大体平均でレベル150程度で高くてもレベル200を越える者など居なかったのだ。


「もう少しレベルの数字を低く偽装するべきだったかもしれないわね。」

「気にする事無いじゃろ!偶々弱い人間だけが居ったかもしれん。そんな事より早く金と交換してカフェでお菓子をたべるのじゃ!」













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