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第21話 アーロン赤ん坊になる。

「おぎゃー!」(どこだ?)

「きゃーおぎゃーお!」(成功したのか?)

「あうー?」(大丈夫そうだな!)


アーロンは無事に転生できたようである。

アーロンが転生したのは王であるアーロンが死んだ日の翌朝である。

ちょうどフローラが馬車で王城を出発した時刻と同じである。


今回は生まれてすぐに意識がある事にアーロンがほっとしていた。

今回も30過ぎまで記憶が覚醒しないと、考えていた計画が手遅れになる可能性があったからだ。

その計画とは陰からフローラ達を守る事である。

だからなるべく早く転生する必要があったのだ。


アーロンはまず現状把握のため周りを確認することにした。

生まれたてで体を動かすことが出来ないようなので視線だけを動かしてみた。

まだ目も見えづらいがそこまで広い部屋ではないのでぼんやり全体がわかる。

家具も少なくベットとクローゼットだけのようだ。

アーロンはベビーバスケットに入れられてベットの上に置かれている。。

とにかく誰かを呼んでみようとアーロンが泣き始める。


「あうーーー!おぎゃーーー!」(誰かいませんかー!)

「ぎゃーー!ぎゃーーー!あうーーー。」(赤ちゃんが泣いてますよ)

「ぎゃーーうぎゃーーーだーーやーーーー!」(居ないんですか!お腹もすきましたよ!)

【フフッ美味しそうね。】


誰もいないようだ。

どうしようかな?と考えていたアーロンだったが気付くと眠ってしまっていた。

意識があり頭脳が大人でも所詮は赤ん坊なので基本赤ん坊である体の方に精神が引っ張られるようだ。

アーロンは泣き疲れて眠ってしまった。


アーロンは数時間後に目を覚ました。

凄く安定感のある、何かに包まれていることに気付いてそっと目を開けたアーロンは驚いた。


「うぎゃーー!」(なぜ、ジルが!)


アーロンを太い腕で抱きかかえていたのは、城の門番をしているジルだったのだ。


「あっ!起きたんでしゅかー。パパでしゅよーー。わかりましゅかー?」

「オムツをかえましょうねーー。気持ち悪いでしゅねーー。」


どうやら門番のジルが今のアーロンの父親のようだ。

アーロンはジルを見て驚いていたが今はそれどころではない。

ジルがアーロンのオムツを変えようとして服を脱がせ始めたのだ。

大人の精神を持ったままのアーロンからしたら到底、許容できるものではない。


「うぎゃーー!うわわわわーーーーーーーーーーーー!ぎゃーーーーーーーーーー!あうーーーーー!」

(ジル!辞めろーーーーー。無礼者ーーーーーーーーーーーーー!ごめん、やめてくれーーーーーーー!)


アーロンが暴れている。

生後3日の赤ん坊が泣き声と手足の動きで猛抗議している。

ジルもビックリしていた。

今までおとなしく抱かれていた我が子が大声で泣きだし、手足をブンブン振っているからどうしたら良いか分からないでいる。


「ジル!どうしたの?アーロンが凄く泣いてるじゃない。」

「大丈夫だよ。シーラは、出産で疲れてるからゆっくりしてなよ!」


隣の部屋から女性がゆっくり現れる。

とてもキレイなその女性がアーロンの母シーラである。

シーラがジルに赤ん坊の面倒を見させるのが不安でジルからアーロンを取り上げる。


「もう大丈夫ですよアーロン、ママがきましたからねー。」

「おんぎゃー!おーおん?」(なに!アーロン?)


その後、アーロンは母シーラの手によってオムツを換えられた後、母乳を飲みまた睡魔と戦っている。

アーロンはジルとシーラからアーロンと呼ばれた事から、自分の名前が以前と同じアーロンなのだと思い、なんだか嬉しくなりそのまま眠りに落ちた。


ジルはアーロン王からお土産を貰った日、生まれてくる子供の名前をアーロンにしようと決めていた。

王のように優しくカッコいい人物になってほしかったのだ。



アーロンが新しく転生してから4ヵ月が立ち寝返りが出来るようになった頃、行動を開始する。


「やっと睡魔から解放されるようになったな。目が覚めている時間が短くてここ数カ月何もできなかったからな!」


【フフッ早く見つけてね】


起きても直ぐ眠くなるので何も出来ず時間だけが過ぎていたが、寝返りが出来るようになったぐらいから比較的長い時間行動出来るようになったので魔力のそうさを試そうと思っている。


「確か魔力∞だったはずだ。まだ女神からほかのスキルを貰っていないから魔法は使えないと思うけど体の中の魔力を操るぐらいはしておかないとな。一年なんてあっという間だからな!」


アーロンが自分の身体の内側に意識を向ける。

アーロンはヘソの辺りに渦巻く熱いものを感じた。その熱くなっている部分に力を込める。


「あう!」(それ!)


アーロンが感じた熱い渦は間違いなく魔力である。アーロンが力を込めるとドンドン魔力は大きくなる。止まることなくアーロンの身体の内側で増幅を続けている。アーロンの魔力は∞なのでいくらでを湧いてくる。止め方を知らないアーロンは焦っていた。


「あう?うぎゃーー。あう・あう・うぎゃぎゃがーーーーーーーーーーー!」

(やばくね?体膨らんでない。やばいやばい破れるーーーーーーーーーーー!)


【フフッもったいないわね。】


アーロンは体の内側で増大し続ける魔力によって体が破裂しそうになり大声をあげた。


『バーーン!』


アーロンの部屋の扉が勢いよく空いてシーラが入ってきた。


「アーちゃんどうしたの!大丈夫!」


アーロンの大声にビックリしたシーラがアーロンに駆け寄るとベットでアーロンが寝息を立てて寝ている所だった。それを見たシーラは微笑みながら。


「なんて大きな寝言かしら将来大物になるわね。フフッ」


平和である。


実際は魔力暴走を起こしたアーロンは気絶していた。

実際、普通の人間ならバラバラになっていてもおかしくない量の魔力をアーロンは体内で暴走させていたのだ。

転生の時、女神が魔力∞に対応できる肉体に変換していたので気絶だけで助かったのだ。

あの量の魔力で魔法を放てばこの国は地図から消えていただろう。


魔力暴走をさせた日からさらに数ヵ月後


アーロンは初め数回の魔力操作こそ大暴走させて同じように気絶していたが、徐々に操作が上手く出来るようになっていた。

今では魔力を可視化させて空中で操っている。魚や小動物などに似せて空中で動かして、床には魔力で創り上げた赤ん坊のアーロンがハイハイしている。

魔力で創り上げたアーロンは色もついており、声が出せないこと以外は実際のアーロンとほとんど見分けがつかない程だ。


「あうーーーあううーーうあうーー・・・・」

(魔力って凄いな前世では知力以外は最低レベルだったからなぁーーめっちゃ楽しいんですけど!)


【ねぇー早く見つけてよー。】


この数カ月楽しくて仕方がなかったアーロンは起きている時間の全てを魔力操作の練習に充てていた。

そのおかげで、ありえない程上達していた。

更に魔力∞という規格外スキルにより濃密かつ莫大な魔力を使用することで、アーロンに瓜二つの魔力クローンを作り上げてしまっている。

一般人には見ただけでは判断がつかない程だ。


アーロンはフローラ達を守るために日々成長を続けているのだ。

王の頃のアーロンは魔力がほとんど無かった。

そのため、魔法についてよく知らないアーロンは自分がやっている事が規格外であることにまだ気付いていない。


ただ、この莫大な魔力のせいで問題も起こっていた。アーロンはずっと【】の声を無視してきた。声だけが聞こえて来て目に見えないのが怖かったのだ。

しかし最近は、口調もかなり馴れ馴れしくなってきていて悪意も感じないので怖くなくなってきていたので話しかけてみることにする。


【ねぇ!待ちくたびれたんですけどーーー!】

「誰だよ!出て来いよ。」

【やっぱり聞こえてたのね!無視するってひどいじゃないのさーー!】

「だから姿を見せろって!」

【ずっと前からあんたの目の前にいるんですけど?目が悪いんじゃないの!】

「だから見えてないって!」

【え?・・??・・見えないの】

「うん!見えない!」

【嘘でしょ!そんなに莫大な魔力保有してるのに?えーーーーーーーーーー!】


これが【】の声との初コンタクトであった。









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