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80話 完全なる背水の陣に至ると、根性レベルが一段階上がった。

本日は、コミカライズ版センエース、

11話、配信記念として、

一日10話投稿を行います!


本日の3話目!


 80話 完全なる背水の陣に至ると、根性レベルが一段階上がった。


「お前がおらんくて、ワシしか頑張れるやつがおらんって状況やったら、たぶん、もう少し頑張ったやろうけど……『自分よりもはるかに頑張れるヤツ』が後ろに控えとる状況で、限界以上の力を引き出せるほど、ワシは酔狂な男やない。お前はワシがおる時、ちょっと弱くなるけど、それはこっちも同じ。お前がおる時、ワシは甘えて、ちょっと弱くなる」


「……」


「人間ってのは厄介なもんやなぁ。けど、まあ、人の弱さを殺すことは無理やから受け入れるしかない。少なくともワシにはできん。セン、もし、ワシにほんまに任せたいんやったら、完全に死ね。そうすれば、ワシも奮起するやろう。600回で諦めることはないと思う。けど、シュブを殺すという極エグミッションをクリアできると思うな。おそらくループの途中で折れて終わる。心に刻み込め。この地獄を乗り越えられる奴がおるとしたら、それはお前だけや」


「……」


「ワシに甘えんな。『根性試し』というステージで世界一輝けるんはワシやない。お前や。わかったか。この上なく尊き命の王、舞い散る閃光センエース」



 ★



 それから、センは、また繰り返し始める。

 ――ここまではどこかで、『まあ、田中がいるし、どうにかなるだろう』と考えていた部分がなくもなかった。


 だが、今回の『田中との高度なディスカッション』を経て、センは、その甘えを完全に殺した。


(あのヘタレには、もう頼れねぇ。やれるのは俺だけ。俺がやるしかない)


 完全なる背水の陣に至ると、根性レベルが一段階上がった。


 これは、何もセンエースだけの特質ではない。


 下手に『余裕がある状況』だと『まだ大丈夫だから、ちょっと休もう』といった具合で、『甘え』が顔をちらつかせるが、ケツに火がついた状況だと、隙間時間を殺し始める。

 人間とはそう言うもの。

 ケツに火がついた時に、『もうイイや。諦めよう』となるタイプも多いが、センそうではない。

 追い詰められるほどに、『やったろうやないか、クソッタレが。ナメんなよ、かすぅ』と、闘志が核分裂を起こすタイプ。


 センエースは加速する。

 家族に恨まれ殺されるのは本当に辛いが、へし折れるほどに、奥歯を噛み締めて、その苦悩絶望辛酸地獄と真摯に向き合い続ける。


 そうやってたどり着いた2000万回、

 『ゾメガ&平』を筆頭に、チラホラと、

 ゼノリカの面々が『超神化X』や『真覚醒闘気』をマスターし始める。


 対応するかのように、ハスターも同等の領域へと至る。

 相乗効果で互いにふくらんでいく。


 辛く苦しい道のり。

 地獄以上の毎日で心身共に疲れ果てている。

 辛いことばかりのループ地獄だが、

 しかし、そんな中、たった一つの幸い。

 センエースの配下たちは、

 全員が、バーチャ以上の天才だった。


 だから、問題なく壁を越えることができる。

 センエースの努力と覚悟に呼応するかのように、全員が、まっすぐ、上へ上へと駆け上がっていく。



 ★



 ――3000万回に到達する頃には、

 全員が、『超神化X』と『真覚醒闘気』をマスター果たした。

 グレイが、だいぶ手こずっていたが、どうにか、ギリギリ、3000万回に至る前に覚醒を果たした。


 この過程は、究極超神化へと至る道。

 絶対に必要な通過儀礼。

 超神化Xは、ハッキリ言って、燃費最悪のゴミ変身技だが、しかし、この、『使えない技で頑張る』というイニシエーションを経て、初めて、究極超神化への道が開かれる。


 というわけで、全員が上位超神になったからって、センの旅は終わらない。

 加速して、大いに膨らんだが、その分、次のステージに進むための経験値が膨大になった。

 必要経験値を稼ぐため、センは、必死になって繰り返した。


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