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70話 てってれー。


 70話 てってれー。


 確かに、『殺される』という作業は簡単になった。ほんのちょっとだけ、悪役を気取って、煽ってみせれば、それだけで、ザクっと殺してくれた。


(ああ、これは確かに楽だな……)


 かなり頭おかしい話だが、今回のボーナスに、センは感謝した。


 嫌われる作業は、心を削る地獄。

 それが軽減されたことを、素直に喜ぶセン。


 めちゃくちゃ嫌悪感を向けられ、強い殺意を向けられることを喜ぶという、

 最高クラスのマズヒストですら見上げるステージへと駆け上がったセン。



 センエースの地獄は、あらゆる意味で、とどまることを知らない。



 ★



 それから、センは繰り返した。

 地道で地味なベイビーステップ。

 小さな一歩一歩が、いずれ、大きな進化につながる、

 と、信じて、『たゆまぬ努力』を継続するセンエース。


 配下からとことん嫌われて、ボコボコにされて、殺されて、

 そんな地獄の中でも、一つ一つを着実に積み重ねて、

 自分の『力』を磨き上げていく。


 そんなことを繰り返して、

 ついに、ループも100万回に到達。


「てってれー。100万回目ボーナスとして、配下たちのコスモゾーンレリックがオメガバスティオン化できるようになりましたぁ! やったね、センちゃん。配下たちが、爆裂につよくなったよ」


 コスモゾーンレリックの『オメガバスティオン化』とは、

 ようするに『アウターゴッド級の究極超神器』に覚醒するということ。

 ポ〇モンでいうところのメガシンカみたいなものと認識してもらって問題はない。


 ※ オメガバスティオン化による恩恵は非常に大きい。単純なスペックアップだけではなく、『質の高い虹気』が使えるようになる。『虹気』は、『優秀な神種』を持つと安定して運用できるオーラブースター。コアオーラを加速させて、存在値と戦闘力を底上げすることができるが、それは、虹気が持つ側面の一つ。最も重要な要素は、『神気』のブースターとしての要素。燃費の悪い神気の運用をサポートしてくれるようになる優れモノ。一言で言えば、『莫大なエネルギーを必要とする変身技』の『長時間運用が可能になる』ということ。虹気使用者のエネルギー量が増えるのではなく『高位変身技使用時のエネルギー消費量』を、爆裂に軽減してくれる。つまりは『燃費がとんでもなくよくなる』ということ。燃費だけで言えば、ランボ〇ギーニをスーパ〇カブにしてくれる――みたいな印象。


「お、これは、ガチでボーナスだな。ちょうど、今のままだと、ものたりないと思っていたところだったから」


 100万回ボーナスで、さらに、経験値効率が跳ね上がる。

 その分、もちろん、苦しい戦いになるわけだが、

 まあ、しかし、トレーニングとはそういうもの。


 『だんだんと負荷をあげていく』のが鍛錬の基本。

 最初から高負荷にするとケガをして終わり。

 田中が中心となって練り上げられた今回の修行プランに穴はない。



 ★



 ――繰り返して、繰り返して、繰り返して、繰り返して、繰り返して、


 そうやってたどり着いた『1000万回』目。

 どうやら、センエースは、『精神面での一つのヤマ』を越えたようで、

 現状、『余裕』でこそないが、しかし、


「よし……1000万……ふぅうう……」


 どうにか、サクサクと、この地獄をこなせるようになっていた。

 慣れとは恐ろしいもの。


 そんなセンエースに、衝撃のお知らせ。


「たたたーたーたー、たったたー。1000万回目ボーナスが解禁されましたぁ!」



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