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53話 家族に殺されるのは辛いです……


 53話 家族に殺されるのは辛いです……


「めんどくさいわぁ、この作業……てか、なんで、俺がやらんといかんのじゃい。こんなもん、自分でやるもんだろ。俺は過保護な親か? こんな、なんでもかんでもしてやってよぉ」


 そこで、ヨグが、ボソっと、


「今回の件だけじゃなく、貴様は、ずっと、常時、過保護な親以外の何物でもないと思うが?」


 と、皮肉や冗談ではなく、普通に思ったことを口にした。


「……あほか。ニヒルとダーティをキラーコンテンツにしている、このセンエースさんと、『過保護な親』って言葉は水と油みたいなもん。どう頑張っても、相容れない関係にある。我が子を千尋の谷に落とすことでおなじみのライオンも、俺を前にすれば、ドン引きして五度見する」


「……ニヒルとダーティねぇ……」


「何が言いたそうだな」


 などと話していると、

 そこで、

 センさんが、世界で一番嫌っている天才がひょっこりと顔を出して、


「タイムリープ、どうやった? うまいこと、いけた? いい感じに殺された?」


 と、軽やかな言葉を投げかけてきた。

 そんなトウシの問いかけに対し、

 センは、タメ息交じりに、


「お前の数真と連動させるから、勝手にみとけ」


 雑にそう言いつつ、

 センは、しこしこと、十席のステータスアップにいそしむ。


 雑で淡白な対応のセンを尻目に、

 獲得経験値を確認したトウシは、


「……お、なかなか順調に稼いでるやん。リープした回数は何回? 今回で100回目ぐらい?」



「……2回目」


 先ほどのハスターの時と同じで、雑に返すと、

 トウシが目を見開いて、


「……は? 2?」


 何度か、手元のデータと、センの顔を、視線だけで往復するトウシ。


「なんで、たった2回で、こんな……セン、お前、そんなに、十席に殺されるんがイヤなんか?」


「……殺されるのが嫌じゃないヤツがいたら、つれてこい。憂さ晴らしに、殺してやるから。こっちは短期間の間に、2回も殺されて、気がたっているんだ。あんまナメたことほざいてっと、眉間に閃拳かましていく構えだから、そこんとこよろしく」


 などと、のたまうセンの言葉は完全スルー安定で、

 トウシは、


「この調子やったら、かなり早い段階で、次のステージに進めそうやな……」


「次のステージってなんだ? 今回のプランにおいては、初めましてのフレーズだな。そのワードは、何を示している? まさか、途中で、今より厳しいモードに移行するとかいうつもりじゃないよな? いっておくが、今がギリギリだからな。これ以上、しんどい思いをさせる気なら、断固たる反逆の意志をもって、お前に抗うと誓うぞ」


「今回のプランの最大の目的は、センエースを次のステージへと押し上げること。これは、今のプランを、徹底的に詰めていけば可能……という見方が支配的。せやから、このまま、限界まで、とことん、今のプランを継続していく」


「それは、つまり……これを続けていけば、究極超神化8になれる……みたいなことか?」


「その認識で、特に間違いはない」


「……ふむ……」


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