46話 カース・ストライクフリーダムはマスト。
46話 カース・ストライクフリーダムはマスト。
GODポイントで獲得可能なリストをガン見しながら、
センは、うんうんと唸りつつ、
(出力は、ハスターの神気で賄うとして……やっぱり、手数を増やした方がいいよなぁ……オーラドール・アバターラはマストで……システム系は、どうするかな……エグゾギアは……いらんな。召喚獣は……セイバーと、ソンシャは欲しい……あと、低コスト用に、カースソルジャー、夜空馬、メルトゼウスあたりも……とりま、カースソルジャーに全振りして、いやがらせしまくる手法を確立させて――)
『自身の適正にあった振り方』に関しては、これまでの長い神生で、ずっと向き合い続けてきたから、さすがに、正しく理解できている。
すぐに、現状のコストと照らし合わせて、最適の解答を導き出せる。
そんなことをしていると、
そこで、ハスターが、背後から近づいてきて、
「……センエース、契約の時間だ」
と、前置きもなく、そう言った。
「……」
センが視線をおくると、
ハスターは、たんたんと、
「どうやら、タイムリープは問題なく成功したようだな。今回は何回目だ? 私の存在値がたいして上がっていないから、5~6回といったところか?」
「お前はヨグと違って、タイムリープ前の記憶はないのか?」
「トウシも私も、時間跳躍前の記憶は持ち合わせていない。タイムリープで完全な記憶を保持できるものは少ない。よほどの高みに至っている怪物でもない限り」
「へー」
「かなりのリソースをさけば、私も田中も、記憶を維持することができなくもないが、別に記憶を保ったからといってメリットは少ない……というか、精神摩耗のデメリットが大きすぎるから、サポートや強化の方にリソースのすべてを回している。……で、何回目だ?」
「記念すべき1回目だ。この世界においては、初タイムリープ成功って感じ」
「初回のタイムリープか。それにしては、ずいぶんと強くなっているな」
そう呟きながら、自分のオーラを確かめるハスター。
「タイムリープ前に、私はどのぐらい、あいつらのコスモゾーンレリックを食った?」
「9個かな」
「たった9個でここまで強くなれるとは 想定を大幅に超えているな」
「そうなん?」
「このタイムリープには、お前が苦しんだ分だけ、あらゆる経験値に補正がかかるようになっている。大事にしていた配下に殺されるというのは、どうやら、お前にとって、よっぽど応えることらしい。かわいそうに」
「今、おまえ、皮肉に見せかけて、本気で同情したな。やめろ。お前に憐れまれると、なんか腹立つ」
「私がお前にどういう感情を抱くかは私の自由だし、やめろと言われてコントロールできるものでもない」
「感情の起伏はコントロールできなくても、それを口に出すか出さないかは制御できるだろうが。不愉快だから、二度と可哀想とかいうな。ちゃんとムカつくから」
「理解した……が、理解したのは今の私だけで、タイムリープしたら、この会話に関しては忘れているから、また同じことを言わないといけないぞ」
「ああ、そうだったな。めんどくせぇ」




