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29話 御乱心センエース。


 29話 御乱心センエース。


「田中を殺したいんだろう? 手助けしてやるよ。お前と契約して、お前のコスモゾーンレリックになってやるから、俺を使って、田中を殺せ」


「あいつを殺すのは、ボッチ民族メンヘラ人の王子である、この俺の役だ。てめぇみたいなガラクタの出るまくはねぇ」


「……ふむ。まあ、お前なら、そういうだろうな。口では、アレコレ、テキトーなことをほざいているが、結局のところ、お前は、田中を信頼し、熱い友情と絆を感じている。無二の親友であり気の置けない幼馴染であり心の友である田中を殺すことなど出来まい」


「……なかなか、ファンタスティックな挑発じゃないか。心にグっときたぜ。俺がナニに怒りを感じるのかを、よぉくご存じの様子。――いいだろう、かかってこいよ。お前がどれだけ強かろうと関係ない。俺は、お前が、死ぬまで、殴るのを、やめない!」


 そう叫びながら、

 センは、ハスターに向かって特攻。


 ハスターは、そんなセンの攻撃を、サラっと避けてから、


「ツァールにすら勝てないカスが、俺に勝てちゃダメだろう、常識的に考えて。俺は、一応、最強のGOOだぞ」


「常識なんてのは、劣等種を淘汰するための差別用語にすぎないんだよ! 常識だの、マナーだの、運命だの。そういう、誰かが勝手に決めた、くだらねぇ『線引き』に、ビシっとジャーマン決め込むために、俺は、今まで積んできたんだ! くらえ、俺の怒りと悲しみをすべてのせた、渾身の……閃拳!!」


 冗談抜きの全力で殴りつけたのだが、

 しかし、最強GOOのハスターには当然無意味。


 センの拳の骨がしっかりと砕けていく。


「ぎゃあああああ! 痛ぁああい! ぴぃいいいいいいい!」


 と、無様に、ぴーぴー泣き出したセンに、

 ハスターは、回復魔法をかけつつ、


「いけそうだったら、そのまま、俺を使ってもらおうかと思っていたが……まあ、さすがに、無理だよな。わかってた、わかってた。別に、本気で、プランAが通じると思っていたわけじゃない。ただ、どういう反応を示すのか、ちょっと興味があったってだけの話。結果は……まあ、ある意味で、予想通りかな」


「て、てめぇ、何をワケのわからんコトをごちゃごちゃと……」


 と、そこで、

 この空間内に、

 もう一人の人物が入り込んでくる。


 そいつは、センエースが、この世で最も嫌っている相手。


 彼――田中シャインピースは、

 センに向かって片手をヒョイと上げながら、


「よぉ。おつかれ」


 と、軽いノリで、ぬるい挨拶を口にした。


「なんだ、ごら、クソカス。まさか、また、俺を助けにきたとか、ふざけたことをぬかすつもりじゃないだろうな。まったく、人をイライラさせるのがうまいやつだ。もう、そろそろ、俺も我慢の限界が見えている頃合いだぞ」


「ハスターは、ワシの協力者やから、助ける・助けへんの話をする気は一切ないけど」


「……あん? まさか、てめぇ、俺に刺客を放ったのか? そして、その刺客単騎じゃ俺を削り切るのは無理そうだからと、大将自ら、俺の首をとりに、最前線へと出張ってきた、と。なかなか見上げた『性根の腐りっぷり』じゃぁないか。いいだろう。頂上決戦といこうじゃないか。俺とお前、どっちが真の主役にふさわしいか……ここで、血で血を洗いながら、決めたろぉやないかぁあああああ!! 死ねぇええええ!」


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