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51話 一人男子オールスターズ。


 51話 一人男子オールスターズ。


「蝉原勇吾は、これまで何度も、何度も、『覚醒したセンエースの相手』を務めてきた。何度も何度もボコボコにされてきた。蝉原勇吾の中には対センエースの記憶が痛いほどに刻み込まれている。絶望的な敗北と屈辱的な復活を繰り返し続けた、蝉原勇吾の『対センエースの器』は、異次元の超回復を経て、爆裂に増大している。センエースとの戦いで無限に敗北し続けてきたこの俺に、『瀕死の死にかけを闇討ちしたことがあるだけの君』が勝てる道理なんてない」


「……偉そうなことを言ってくれているが……お前が負け続けた相手に、俺は勝率100%。それが俺とお前の現実だ」


「そうさ。もちろん、それが現実だ。しかし、その現実ってのは、『昨日の天気』みたいなもんだ。昨日雨が降っていた場合、昨日の降水確率は100%だけど、だからって、今日雨が降る確率が確定するわけじゃない」


「……」


「……閃くん、もし君が、君の中に取り込んだモノ全部を、手前勝手に『消化』することができたら、君は俺に勝てるだろう。だが、できるかな? お人好しの権化である君に、『ガチで全部を食い散らかす』ということができるかな?」


「お人よしの権化とは……また、ずいぶんと、侮辱してくれるじゃないか。嫌いだわぁ。俺、ほんと、お前のこと嫌い」


 そんなヌルのファントムトークはシカトで、

 蝉原は、


「オリジナルのセンエースなら、自分の中にあるもの全部を守り切った上で、俺を殺すだろう。けど、閃くん……君じゃ無理だ。所詮、君は、ただ『甘いだけの出来損ない』なんだよ。分不相応な『絶対に叶わない夢』に溺れて死ぬしかない」


「言うまでもないから放置していたけど、これは、ちゃんと言っておかないと誤解が広まりそうだから、ここでハッキリ言っておく。俺がカミノたちの封印魔法を破る直前、お前、『俺についてのラリった憶測』を、ごちゃごちゃ語ってくれていたが……蝉原、お前の推測は、もののみごとに、全部外れている。間違った妄想を、さも真実かのように語り散らかすのはやめた方がいい。お前が恥をかくだけだ」


「ははは、まあ、君はそういうだろうね。そういい続けるしかないだろうね。そうじゃないと、オリジナルセンエースが、君を殺せない、と君は考えているから。君の真意を知ったセンエースは、君を救おうとするだろう。そうなると、センエースは真の8に届かない……と君は考えている。君の予測が正解かどうかはともかくとして、君は、そうだろうと推測した上で行動している。だから、君は、センエースに確実に殺されるために、徹底的に悪役をこなそうとしている……俺の推測、何か間違っているかい?」


「逆に、何か一つでも、合っているところがあるかなぁ、と探してみたが、ものの見事に、100%、間違っている。『野〇のび太』以外で、完璧な0点を取るやつを、初めて見たぜ。逆にすげぇな、お前。昔から、お前のことを、『ス〇オとジャ〇アンと出〇杉が合体したようなヤツ』だと思っていたが、まさか、の〇太も含めた一人男子オールスターズだったとは思わなかったぜ。ほんと、おそれいる」


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