13話 チート行為をチートで処理するという、大胆な恥知らずチーター。
コミカライズ版センエース、9話配信記念じゃぁああ!
一日10話投稿、いくぞごらぁああ!
まずは1話目ぇえええ!
あ、イラストも、あとで投稿します(*´▽`*)
13話 チート行為をチートで処理するという、大胆な恥知らずチーター。
ヌルは、瞬間移動で、カミノの背後を奪い取り、またもや、執拗に、カミノの首裏めがけて手刀をぶち込む。
ズバァァアアアアアアアアっ!!
と、豪快な切断音が響き渡る。
切り離された『カミノの首』は血をまき散らしながら、宙を舞った。
生首状態のカミノは、
ひゅるひゅると宙を舞っている途中で、
ギロっと、血走った目で、ヌルを睨みつけ、
「――はないちもんめ――」
『極限状態のカミノ級』になってくると、
もはや『使用許可要請を省く』どころか、
『禁止魔カードを破り捨てる』という過程すらすっ飛ばしていく。
チート行為をチートで処理するという、大胆な恥知らずチーター。
チート宣言『はないちもんめ』により、カミノの全身が、紫銀のオーラにつつまれる。
そのオーラを、口の中に集めて、豪速で、もぐもぐと、咀嚼してから、ぺっと吐きだした。
カミノの口から吐きだされたオーラは、深い闇色に染まっており、かつ、『人型』に形成されていた。
カミノは、そのまま、その『ダークオーラドール』に向かって、
「スピリット・ファンクション、強制執行!!」
覚醒をうながす。
潜在能力の解放。
――さらに、
「――かごめ、かごめぇえええ――」
二枚目のチート(切り札)を切るカミノ。
今回も、当然、『本来なら絶対に必要な過程』をすっ飛ばす。
2枚の禁止魔カードを、手順無しで乱用するという、盛大な、バグのフルパレード。
――チート宣言『かごめかごめ』により、
『ヌル』の『中』から、いくつかのフラグメントが引きずり出される。
それは、ヌルに奪われていた『元主人公』たちのフラグメント。
「ミラブルース・アマルガメーション!!」
『はじけて混ざれ』と命じることで、
ヌルから奪い返した『無崎朽矢』のフラグメントと、
ダークオーラドールが一つになっていく。
コンマ数秒で融合は完成。
顕現する、
――イカれた強面の修羅。
「……」
カミノのチート乱舞によって顕現した『無崎』は、
黙ったまま、ジっと、ヌルをにらみつけている。
そんな彼に、『ほとんど首だけカミノ』は、
「無崎、助けてくれ! 俺一人じゃ、相手にならない! 時間稼ぎにつきあってくれ!」
「……」
無崎は何も語らない。
だが、何もしないわけではない。
懐から取り出した壱枚の『野級カード』を、無言のまま、腕に装備しているスキャナーに通す。
すると、無崎を中心として、巨大なジオメトリが展開される。
そして、どこからか聞こえる。
『――アストロ、登板準備完了』
起動開始の合図が宣言されると同時、地面に描かれたジオメトリから、無数の『ギガロ粒子を放出しているパーツ』が、噴火したマグマのようにドワっと湧き上がってきた。
ガチャガチャガチャッと、無崎の体を閉じ込めるように組みたてられていく。
二秒とかからず、無崎の体は、全長三メートルほどの殺戮兵器の中に収まった。
それは、宇宙を擬人化したような、
混沌と静寂を体現した独特のスタイルだった。
パッと見は、雷神。
流線形の頭部と脚部、両腕は細く長い。
特徴的な、発光する羽衣。
背中から生えている六本の剣は翼であり後光。
フレームは、『星の輝き』を模した聖銀で、接続部分は脈動する漆黒。
「……」
無崎は、語らない。
ただ、ジっと、深淵をにらみつけている。
心なしか、キレているようにも見えた。
寡黙な無崎は、ただ一言だけ、
「――無双神化――」
そうつぶやいた。
すると、無崎の全部が沸騰する。
彼だけの固有神化が爆裂な輝きを放つ。




