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80話 秒で退場する文化部の面々。


 80話 秒で退場する文化部の面々。


 ――先頭を走るカンツは、爆速で飛ばしたりはしない。

 時速15キロぐらいの、『普通に、かなり速い』という速度を維持している。

 50メートルで言えば10秒級の速度。

 それで走り続けるという異常。


 超人カンツからすれば、かなり遅いペースだが、一般人からすれば、相当にエグい速度なので、特に鍛錬を積んでいるわけでもない文化部系の面々は、最初の2分以内で全員ふるい落とされた。


 『最初の2分でふるいおとされた文化部の面々』は、

 脱落直後のインタビューで、こう語った。


 Sさん『神の王であり、かつ、孤高の最果てにいる、この俺様にとって、大事なことは、祭を外から眺めること。つまり、今回は、あえてレースから降りさせてもらった。俺がその気になれば、特待生全員、鼻息でワンパンなんだが、でも、あいつらは、俺にとって大事な配下だから、今回は、まあ、立ててあげたっていう、そういう感じのアレかな。え? ちょっと何言っているか分からないって? ふっ、安心しろ。俺も自分が何を言っているか、一ミリも理解していないから』


 Kさん『紙一重だった……俺は瞬発力には自信があるが、長距離走だけは苦手なんだ。40ヤード走なら、光速の向こう側である3秒台をたたき出せたんだが……ぐっ……まったくもって、紙一重だった……こうなったら、この右腕の封印を解放するしか……いや、まだ、その時期じゃない……ガイアが、俺に、まだ潜伏しておけとささやいている……』


 特待生のあまりの凄さを前にして、かなり混乱している模様だった。

 インタビュアーの『可哀そうな人を見る目』が非常に印象的だった。



 ――鉄人マラソンは容赦なく続いた。

 5分が経過すると、運動部系の面々も、だんだんとふるい落とされてくる。

 毎日、アホみたいに走りこんでいるメンツでも、さすがに、しんどくなってくる頃合い。

 全力に近いダッシュを延々にやり続けるというのは、人間にできることではないのだ。


 8分が経過したところで、

 カンツは、一気にスピードをあげた。

 時速20キロという、一般人からすれば信じられない爆速。

 50メートルで言えば8秒台の速度。

 それで、ずっと走り続けるという狂気。

 プロのマラソンランナーの領域。


 この速度になったことで、運動部の面々の中でも、『特に際立った体力を持つ者』以外は脱落してしまった。

 陸上の長距離担当者と、野球部やサッカー部のエース級が残っているぐらい。

 残ってはいるものの、みな、ヒーヒーと死にかけ。

 ほぼ全力ダッシュで、ずっと走っているので当然と言えば当然。

 ちなみに『神話生物研究会編入選抜大会、対策委員会』の面々は、最初の3分ぐらいで脱落している。

 どんな作戦をたてようが、毎日走りこんでいる運動部の面々には敵うはずがない。

 ガチで練習している高校運動部をナメてはいけない。


 もはや、マラソンというよりも持久走の状態。



 ――そんなこんなで10分が経過したところで、ほぼ全員が脱落してしまった。

 現在、残っているのは一人だけ。


「カンツ……お前、携帯ドラゴンの装備補正を切った状態で走っとるってホンマ?」


「がはははは! 当然だ! 装備補正など受けていたら、鍛錬にならんからなぁ! パワードスーツを着用して筋トレをしたところで肉体に変革など起こるはずがない。がはははははは!」


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