表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/1228

66話 さらなる設備の解放条件。


 66話 さらなる設備の解放条件。


 アダムの討伐を経て、大幅拡張されたナイトメアソウルゲート。

 さらに、ナイトメアソウルゲートは言う。


『現世で、条件を達成することで、さらに、ナイトメアソウルゲートを拡張することが可能。有益な設備を解放する条件を7つほど開示しておく』


 センが呼びかけても絶対に返事はしないが、

 ちょこちょこ、勝手に声をかけてくるナイトメアソウルゲート。






『冒険者となる――条件達成時、【CPUの存在値上限が解放(冒険者としてのランクが上がるごとに上限解放値が増加)】される』

『大きな功績をあげて、皇帝から特別勲章をもらう――条件達成時、【会得した勲章の質と数に応じて、全施設レベルが上昇】する』

『どんな手段を使ってもいいから、できるだけ金を稼ぐ――条件達成時、【全施設のレベルが、合計資産に応じて上昇】する』

『犯罪者を断罪する――条件達成時、【強力なプラチナスペシャルであるジャッジメントジェイル(断罪した犯罪者の数が多ければ多いほど攻撃力が上昇)を獲得】する』

『世界最強の秘密結社を結成する――条件達成時、【秘密ルーム】解放』

『童貞を卒業する――条件達成時、【ハーレムルーム】解放』

『世界のパワーバランスを崩さない――条件達成時、【全施設の改造スロット枠が3上昇】する』






『――どれも非常に有益な設備だ。できるだけ解放した方がいい。ちなみに言っておくが、【ナイトメアソウルゲートで過ごさなければいけない時間を、まとめて消化できる権利】を行使した場合、時間が倍になる。つまりは、【後回しにすればするほどつらくなる】ということ。人生というのは、なんだって、そういうもの』


(急に、人生の哲学をぶっこんできたな……)


 と、そんなことを思った直後、


(逆に言うと、より多くの鍛錬を積みたい場合、後回しにすることは必須ってことか……)


 と、建設的なことを思案するセン。

 最大分の一週間を持ち越した場合、一度に140億年を過ごさないといけない。

 ぶっちゃけ、それは、かなりキツいが、

 しかし、一週間かけて施設開放を進めて、その恩恵を全て受けた上で、

 140億年、修行すれば……


(……『B(500兆×10000)』に対抗できるだけの力を身に着けられるかもしれない……一週間後に襲来する敵は、あまりに膨大……)


『また、王やギルド長を脅しつけて、むりやり、冒険者の最高峰である【十つ星】になったり、大量の勲章を奪い取ったりすることは許さない。正規のルートで、手に入れなければ条件達成にはならないと心得よ』


(……め、めんどくさ……)


『だからこそ、アリア・ギアスとして輝く。楽な単純作業をこなすだけでは次のステージへは進めない。人生というのは、そういうもの』


(哲学は、もう、お腹いっぱいだよ。ところで、『十つ星』とか『勲章』とか『金』とかは分かるけど、最後の、『パワーバランスを崩さない』って……これ、どうなったら達成?)


『明日から、その条件に即した設備が解放される。貴様が現世で好き放題して、現世の秩序が乱れた場合、その瞬間に、設備は封鎖される。改造スロット枠が減るのは、かなりの痛手だぞ』


(秩序って……なにがどうなったら『乱れる』ってことになるのか、さっぱり分からないんだが?)


『具体的なことは、ルールブックに記載しておいた。あとでよみこんでおくといい』


 その言葉の直後、センの目の前に、鈍器のようなルールブックが顕現する。


(分厚いな……どんだけ、細かいんだよ……)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
システムが後回しにすればつらいと言うのに対し、 センが140億年修行のために、あえて後回しは必須、 と逆転の発想で応じる部分が最高に痺れました! 彼の合理性と執念深さが際立っていて、 この先の展開が楽…
[一言] もうね、付いていけない程のインフレよ。 あと、童貞卒業を条件はちょっと可愛そうに思えたw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ