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63話 あまりにも人それぞれすぎる諸行無常。


 63話 あまりにも人それぞれすぎる諸行無常。


「あらゆる髪型の中で、どれが一番高まるかって言ったら、やっぱり、黒髪ロング……いや……よくよく考えてみると、金髪ツインテの方が、上か? 悩むな……極めて難しい難題だ……命の命題とも言えるやもしれん……閃、お前の意見を聞きたい」


「それな、紙野さんの言うとおりだ。反論の余地がない」


 時間が経つにつれて、どんどん、紙野ボーレに対して、『無視すべきゴミ』という認識が高まっていくセンの思考。

 ついには、意見を求められていながら、しかし、反論の余地がないところまできてしまった。

 実のところ、それも、すべて、カミノの思考誘導だというのだから、

 彼の『盤上における老練さ』がうかがえるというもの。


 紙野ボーレは、

 実質シカトされていながら、しかし、それでも、


「ちなみに、俺の中での、神話生物研究会のメンバー、美少女ランキングは、

 1位がクウリュートで、

 2位がカンパネルラで、

 3位がドナで、

 4位がエバで、

 5位がチーニュで、

 6位がカキマロで、

 7位がミネディで、

 8位がビアラで、

 9位がジャクリナかなぁ。閃、お前もそう思うだろ? 反論の余地なしだろ?」


「ルッキズムのランキングとか、絶対にやめとけ。ドナかカキマロあたりに抹殺されるぞ、ドナからは肉体的に、カキマロからは社会的に」


 さすがに、今回ばかりは、反論の余地がありすぎた。

 色々な意味で、紙野と『まともな会話』なんてしたくないのだが、

 しかし、根源的なセンエースの性格の問題で、ここをスルーするのは、流石に不可能。


 センは、しんどそうにタメ息を挟んでから、


「ハッキリと言っておくが、俺の中で、仮にルッキズムランキングをつけるとしても、お前のソレとは全然違う。見た目に対する評価値なんざ、個人個人の美的感覚によっていかようにも変化するもの。つまりは、あまりにも、人それぞれがすぎる諸行無常」


 と、まっとうな反論をするセンに、

 紙野は、


「つまらんヤツだなぁ……お前はあれか? 正論風に安パイなことだけを言っていれば、高潔になれると勘違いしているバカか? それ、間違いだからな。何がどうとは言えないけど」


「高潔になりたいなんて思ったことは、長い人生の中で、一度もねぇよ。俺は、『俺の中のこだわり』を一等大事にしているだけだ」


「ちなみに、俺の美少女ランキングは、おそらく、正確だぞ。国民アンケートをとっても、確実に同じになると思う。ミネディとジャクリナも美形だけど、美少女って感じじゃねぇし、ビアラに関しては、普通に、微妙だからなぁ。まあ、もちろん、『神話生物研究会のメンバーの中では』の話だが」


「お前、倫理観、どうした? 発言が、とにかく、やばすぎるだろ。ていうか、ビアラ、普通に可愛いだろ。あいつを微妙って、どういう目ぇしてんだ」


「だから、あの美形集団の中ではって話だよ。神話生物研究会のメンバーって、基本、美形ばっかりだろ? カンツだって、ゴリラ顔とはいえ、そっち系の中での男前って感じじゃん。アクバートとアストロギアとグレイとダリィと残飯マンとルギルとヒッキとゴーストライトは、普通に超イケメンだし、ズシオーとワイトマジェスとクマートゥとスカーは、イケメンとは呼べないが、個性派俳優系の味のある美形の中に入るだろ? まあ、バンプティだけは普通に微妙だが……仮に、神話生物研究会のメンバーが、カードゲームになったら、ビアラと、バンプティが、ハズレ枠だな。ははは」



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