47話 死はまったく怖くない。恐れるのは、この【神への想い】がやがて風化してしまわないか、ということだけ。
47話 死はまったく怖くない。恐れるのは、この【神への想い】がやがて風化してしまわないか、ということだけ。
(ミシャンドラに超苺? ……え、ミシャと超苺のことか? こんな珍しい名前が、無意味にかぶるなんてことないよな……)
自分の配下である『ミシャ』。
そして、神界の深層での『知り合い』である『超苺』。
(……なんとなく……似ている? 似ているというか……要素をもっている……って感じか? 二人のデータを元に、再構築した召喚獣……みたいな感じ?)
などと、色々考えてみたり、
P型カミノ2号に、かるく聞いたりしてみたが、
はぐらかされて、『答え』には届かなかったので、
(……まあ、いいか……大した問題じゃねぇ)
と、この問題はスルーすることにした。
★
――この第二のタワーでも、なんだかんだ、色々と、濃い戦闘があったのだが、
その途中で、カミノは、
「くそぉ! 超苺! お前、なんで、そんなに弱いんだよ! お前は、もっとヤバい存在だろ! 己の中の『ムザキ』をもっと前面に押し出せよぉ! 熱い血、たぎらせていけよぉ!」
命じられて、頑張ってはいるものの、
しかし、超苺は、その『ムザキのヤバさ』とやらをあまり発揮できていない。
ザンギ○フ的な、カウンタータイプの投げキャラで、
近接で攻めなければ、そこまで大きな被害は出ない、
と、早々に、キャラ性を理解したゼノリカの面々は、
遠距離からチクチクと攻める『待ちガ〇ル』戦法で、
ゴリゴリに『強みを封殺した上』でフルボッコ安定。
――本来の超苺なら、
その程度の安い対策など、
持ち前の運命力で、悠々と突破していくのだが、
「………………ぐっ……」
サクっとボコられて、膝をつくP型超苺を見たカミノは、
「弱いぃいい! こいつ、ムザキの特質が出せなかったら、ゴミぃい! ていうか、P型カスタムでムザキ性を引き出せない俺がゴミぃいいいい!」
むきぃいい、と、自分の性能の低さを嘆く。
P型超苺が『トドメ待ち』の『弱った状態』になったことで、
アップをしていたセンさんが、ウッキウキで場に出てきて、
「閃拳!!」
と、丁寧に『ためにためた閃拳』で、消耗率を限りなくゼロに抑えながら、超苺を消滅させた。
それを目の当たりにしたカミノが、
「切り札(予定)の超苺がサクっと死んだぁああ! 積んだぁあああ!」
と、嘆いている間に、
P型ミシャンドラが、続けて、フルボッコにされてしまっている。
P型ミシャンドラは、別に弱くないのだが、さすがに『多勢に無勢』と言った感じ。
頭おかしいセンエース至上主義集団の五聖&九華の、『死はまったく怖くない。恐れるのは、この【神への想い】がやがて風化してしまわないか、ということだけ』とでも言いたげな破格の狂信ぶりに圧倒されて、結果、
「ぐぅっうっ!」
結局のところ、ほとんど手も足も出ないままに、
吹っ飛ばされたミシャンドラを、
センは、
「神速閃拳!」
『体力ゲージがミリ』の相手に、弱下段でとどめをさすかのようなムーブで、サクっとミシャンドラを落としてみせた。
続けて、キメラもセイバーもフルボッコにしていく。
こっちの二人は、さすがに、センが主導でないと倒せなかったが、
それでも、五聖と九華の面々が必死に頑張ってくれたので、
どうにか、それなりに体力を温存した状態で、倒すことに成功。




