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61話 絶死。


 61話 絶死。


「もう、お前には慣れ過ぎてしまって、『お前の動き』に対しては、全部、完全反射で対応できる。ぶっちゃけ、目をつぶっていても勝てるんだよ」


「ふ、ふざけたことを……」


「お前は、自分のことをアダムだと言っていたが、俺は、そんなわけがねぇとずっと思っていた。お前には、あまりに誇りがなさすぎる。俺も、シューリも、プライドは高い方だが、アダムはそれに負けず劣らず、プライドが高い。お前にはそれがなかった。お前はただの寄生虫だ。さっさと失せろ。俺のアダムにまとわりつくんじゃねぇ」


 そう言いながら、センは、

 アダムの『呪い』にむかって、適切な連打を叩き込む。


「ぐううう! がぁああああああああ!!」


 アダムは、必死になって、センの武に対応しようとするが、

 センは、その全てを完璧に受け止め、完璧にカウンターを叩き込んできた。


 アダムには、無数の手札がある。

 優れた戦闘力で、あらゆる『道』を見つけることができる。


 アダムは模索する。

 センエースを殺すためのルート。


 必死に頭を回して、

 『究極超邪神としての全て』を並べて、揃えて、晒して……


 その結果、アダムは理解した。

 『この男』とは、『何万回戦っても全敗する』――という事実を。


「な、なんだ……なんなんだ、貴様……ま、まさか、ほんとうに、30億年修行したというのか?! どういうことだ?! なんで、そんなことができる?! 昨日まで、貴様は、2~3億年で、ヒーヒー言っていたじゃないか!」


「惚れた女を殺されて、いつまでもピーピー言っているほど、男をやめちゃいねぇんだよ」


 そう言いながら、センは、極上の閃拳で、『アダムに寄生している呪い』に一撃を叩き込んだ。


「ぐぶぅ……うぅ……ぐっ……」


 フラつきながら、

 アダムは、


「……ぐっ……うぅうう……ううううううううう!!」


 顔を真っ赤にして、怒りを飲み込み、

 そして、天を仰いで、


「こんな終わり……認めるか……貴様のようなカスに殺されて終わり……そんな結末……私は絶対に認めないぃい……」


 ギリギリ、バキバキと、ヘシ折れるほど、奥歯をかみしめながら、

 アダムは、



「10分で良い!! 10分後に死んでいい! だから、コスモゾーンよぉおお! 私を! 解放しろぉおおおおおおおおおおお!!」



 それは、絶死のアリア・ギアス。

 『寿命を極端に圧縮する』という覚悟を決めることで、

 『命のリミッターを完全に解除する』という、

 正真正銘『最後の一手』である。


 絶死のアリア・ギアスを積んだアダムは、

 真っ赤なオーラに包まれる。


「……見ろ、センエース。私を……私の全部を……その目に焼き付けろ」


「言われなくても、見てるよ。叩き潰さなければいけない相手から目を離したりしない」


「もう無理だ。貴様じゃ私は殺せない。貴様は強くなったが、それがどうしたぁああ! 完全なる究極超邪神となった今の私の前では塵芥に等しい!」


「そこまでの差はないと思うが……まあ、確かに、大きくなったな」


「私も死ぬが! 貴様も死ねぇええ!」



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― 新着の感想 ―
凄まじい展開に、息をするのを忘れて読んでしまいました! センの圧倒的な自信に満ちたセリフ回しと、 それを裏付ける完璧な戦闘描写が素晴らしいです。 特にアダムが何万回戦っても全敗すると、 絶望を理解する…
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