表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
602/1228

19話 ゼノリカがおかしくなった。


 19話 ゼノリカがおかしくなった。


「もうダメだ……おしまいだ……」


 テンプレが飛び出してはいるものの、

 それは、余裕からくるものではなく、

 全身全霊の失望と無念からくる慟哭。


 センエースの大布教が開始されたことで、

 一般民衆は、当然のように、

 『ゼノリカがおかしくなった』と震えあがった。


 これまで、ずっと、『完全に清廉潔白な最強無欠の世界政府』としての地位を完璧に確立していたゼノリカが、民衆から正気を疑われるようになってきた。


 その状況を見たセンは、


『ほら、見た事か。民衆、怖がってんじゃねぇか。というわけで、はい、中止、中止』


 と、センさんが、当然の『強制中断』をかけたものの、

 しかし、ゼノリカの面々は、まるで、止まることを忘れたイノシシ。

 カンツだけではなく、全員が、猪突猛進の暴走機関車になりはて、

 ついには、


『神を信仰しない者には罰をあたえる』


 と、『絶対に超えちゃいけないライン』を軽々と突破。

 これには、流石の身内に甘いセンさんも、

 普通に激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームで、

 『やめんかい、ボケ、はったおすぞ』と強めの命令を下すものの、

 しかし、『カンツ(センエース布教部門代表)』は、歯をむき出しにして、


『神を信じぬ方が悪いのです! 神を信じぬという大罪を、民衆はあまりにも甘く見ている! これは由々しき事態! 神がいなければ、とっくの昔に世界は滅んでいた! 一度や二度ではなく、ずっと! つまり、この世界は、神あっての世界! であるにも関わらず、民衆の99%以上は、その事実すら知らずにのうのうと生きる! 許されるはずがない! 民衆も、神の真なる尊さを知れば、これまで、自分は、どれだけ無知で愚かであったことか、と慟哭の声をあげることでしょう! その感情の果てには、なぜ、ゼノリカは、もっとはやく、神の尊さを教えてくれなかったのだろうか、神の情報を囲って独り占めにしていたのか、と憤慨し、むしろ、ゼノリカに対する信頼の崩壊につながるでしょう! それもまた由々しき事態! つまりはぁ! 民衆には知る権利と、知る義務があるのです! わかりますか、主よ! 分かったなら、玉座でお待ちを! 神を信じぬ者を、ちょいと、ブン殴ってきますゆえ! もちろん、閃拳でかましてやりますよ! ワシも、朝昼晩、それぞれ1万回、感謝の閃拳突きをはじめましてねぇ。ワシの閃拳は、主の足元にも及びませんが、愚民の目を覚まさせることぐらいは出来ると信じておりまする!』


 と、真っ向からマシンガン反論。

 バッキバキの目でやべぇことを叫び続ける修羅。

 暴走機関車モードになったカンツに話は通じない。


 何を言っても、信念のこもったマシンガントークで強引に論破してくる。

 センも、最初は、どうにか、持ち前のトーク力で対応しようとしていたのだが、センエースの、世界をケムにまく必殺技『ファントムトーク』にとって、『信念のマシンガン』は天敵。


 ただのマシンガントークが相手なら、高速シザースからの股抜きのようなファントムで強引に突破していくのだが、ファールも恐れない信念マシンガンが相手だと、襟首掴まれて、引きずりまわされて叩き潰されてしまう。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ