最終話 誰もが、純粋に、輝く明日を求めて、正しい努力ができる世界。
最終話 誰もが、純粋に、輝く明日を求めて、正しい努力ができる世界。
ゼノリカが手に入れた力の中でも、特にブッチギリでエグいのは、センの『覚醒・絶対的精神的支柱』の恩恵。
一番のチートは、その恩恵によって得られる『センエース化』という名の変身チート。
どれもエグいが、何より破格なのが『センエースが獲得したGODポイントの1%を会得』というもの。とにかく破格。えゲつない恩恵。
センエースは、これまで、とんでもなく膨大な時間を重ねて、ラリったような値のGODポイントを稼いできた。
その1%は、頭おかしい数字。
『0,01パーセント』や『0,001パーセント』でも破格レベル。
『1%』は、本当に異常級の数値。
第一アルファの日本における2020年以降の普通銀行の預金金利で20%がつくぐらい破格。
――もはや、ゼノリカは無敵の集団。
現時点でも、すでに、組織としては、全世界の歴史上ぶっちぎりの最強。
だというのに、ここで慢心するようなバカは、上層部に一人もいないというきわみ。
全員が、向上心の塊。
ジェットエンジンを搭載した休まないウサギ。
ゼノリカは、これから、もっともっと、加速度的に強くなる。
おそらく、『神化』に慣れていく過程で、『超神化』や『究極超神化』を会得する者も出てくるだろう。
数百年後、数千年後には、天上の全員が『究極超神』になっているという可能性もある。
それだけの可能性がある――という事実そのものが、ゼノリカのヤバさ。
そうなれば、もはや、『神界の深層』よりも『第二~第九アルファ』の方が上ということになる。
そうなったら、そうなったで面白い――などと、センはほくそ笑む。
……永い、永い、旅路だった。
しかし、センエースは走り切った。
多くの絶望と向き合い続け、
しかし、諦めることなく、
最後の最後まで必死になって駆け抜けた。
――最後は非常にあっけなかったけれど、
しかし、トゥルーエンドに辿り着いた。
カミノによってヌルは封印され、
センは無敵の力を手に入れ、
ゼノリカは最強の組織となり、
第二~第九アルファは、史上究極の完全世界となった。
すべてが完璧な、至上のゴール。
ようやくたどり着いた命の最果て。
すべての祈りが結集し、
弱さと脆さを包み込む光の結晶。
すべてを包み込む光は、より輝きを増して、
世界の中心に据えられた。
すべての『正しい命』が夢見た理想郷。
誰もが純粋に、輝く明日を求めて正しい努力が出来る夢の世界。
きっと、これからも、たまに、強大なバグみたいなものは湧いて出てくるのだろうけれど、でも、この世界にはゼノリカがいる。
すべてを包み込む光の中心には、舞い散る閃光がいる。
どんな絶望も、この狂気を超えることはできない。
世界は今日、完全なる『輝く明日』を得た。
倫理的完成はもう目の前にまできている。
ありがとう、センエース。
ありがとう、ゼノリカ。
こうして、世界は、申し分のないトゥルーエンドを迎えましたとさ。
めでたし、めでたし。




