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21話 エクストリーム、センエース神話っ! ヌル地獄編っ!


 21話 エクストリーム、センエース神話っ! ヌル地獄編っ!


「センエースは、世界1で、たくさんの冒険をした。無数の戦争を終焉に向かわせ、大量のバグを殺し、愚神を殺し、究極超邪神を殺し、自身のコピー体であるP型を殺し、P型とソンキー・シャドーが合体したP型センキーを殺し、『世界1の深層のはざま』で、オメガを殺し、ウムルを殺し、ヨグを殺し……まあ、とにかく、『強大な敵』を殺しまくることで、『世界1』を守り続けた。えげつない時間と労力をかけ、必死になって、守り続けてきた『世界1』を……ヌルは喰らい尽くしてしまった」


「喰らい尽くすってのが、ちょっとよくわからんのじゃが?」


「根本的には『皆殺し』と同義。世界も命も、ヌルに、ほぼ殲滅させられた。何名かは配下として残されているが、基本的には、全滅。――ここで注意しておいてほしいことは、無為に殺したのではなく、ヌルは、世界1の魂魄・生命を、自分の中に吸収したってこと。全員に対して『おかしになっちゃえ』をかまして食べてしまった、と思ってもらっていい。現状、世界1の魂魄の大半が、ヌルのエネルギー源、ミトコンドリアとして強制運用されている状態。だから、正確に言うと、実は、世界も命も、『死んだ』ってわけじゃない。形を変えて生存はしている。ヌルにとことん利用されているってのが現状。だから、完全に取り戻すことも可能だけど、完全回収をするには、ヌルを殺さないといけない」


 前提を並べていく。

 複雑にからみあった世界の、大事な部分だけを抽出して、ズラっと並べていくカミノ。


「センエースも殺された。ボッコボコにやられた。そのぐらい、ヌルは破格の力をもっていたんだ。ギリギリのところで、『ソル(コスモゾーンの管理者であり、【世界1】の中核)』に回収されたセンは、当然、ヌルから世界を取り戻そうとするわけだけど、全然力が足りない。ヌルを殺すための修行をしないといけないけど、そのための『場所』も全部喰われてしまった。だから、『ソル』は、センを鍛えるためだけの場所を創り上げた。『センが鍛錬をするための場所』兼『ヌルの追撃から逃げる緊急避難場所』……そんな、対ヌルのためだけの世界があるんだけど、そこを『世界2』と名付ける」


 ホワイトボードに描かれた世界観が複雑になっていく。


「その『世界2』を拠点として、ソウルゲートと呼ばれる精神と時の部屋みたいな鍛錬施設を使いつつ、センエースは、どうにか、ヌルを殺す力を磨いていた。そのソウルゲートの中には、世界を創造する施設もあって……その施設によって創られた世界が、ここ。『世界3』だ」


「……元あった世界とは別の世界……その中の世界……めちゃくちゃな話すぎて、ついていけんのう……」


「複雑なのはここまでだよ。もう、あとは着地点だけだから」


 そう言いながら、カミノは、

 ホワイトボードに書かれている『世界1』を、赤ペンの大きな丸で囲んで、


「俺は、1000億年かけて、『ヌルに奪われた、世界1』を『再構築』した。センエースが望んでいたエンディングは、『世界1』を取り戻すこと。センエースにとって大事なものは、世界1であって、世界2と世界3は、センにとってそこまで重要じゃない。しょせんは、ただのあしがかり。あくまでも、最終目的は世界1を取り戻すこと。それがセンエースの最重要メインクエストであり、実のところ、唯一といっていいゴール地点。俺は、それをやってあげたってわけ。ここまでは大丈夫?」



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