111話 『究極超神化6』VS『究極超神化6』
111話 『究極超神化6』VS『究極超神化6』
サイアジは、またもや鼻で笑い、
「……究極超神化6」
ちょいと気合いを入れるだけで、あっさりと、究極超神化6に変身してみせる。
それには、さすがの女神様も目を丸くして、
「……あ、6も使えるんだ……マジで、やばいな、あんた……」
などと、軽く笑って、
「……でも、私の6は、結構別格だから……相手にするのが、だいぶしんどいと思うよ」
そう宣言すると、
常人の目では決して追えない速度で空間を駆け抜ける。
膨れ上がったオーラを爆発させて、
超越した一撃を、サイアジの顔面に叩き込もうとした。
しかし、そんなテラスの一手を、サイアジは、雑なスウェーだけで回避する。
そして、そのまま、
「――零閃拳――」
閃拳とは質の異なる拳を、
テラスの腹部に叩き込んできた。
「ぐふっ……」
大ダメージとは言わないが、
しかし、かなりの衝撃で、普通に、胃から熱いものがこみあげてくる。
吐くのは我慢できたが、
「痛ったぁ……なに、それ……はぁ? 私の閃拳のパクリ?」
「貴様のようなイレギュラーの技などパクるか。私の零閃拳は、貴様の『練度の足りていない閃拳』とは格が違う」
「……練度が足りていないって……エグいぐらい時間をかけて磨いてきたんですけど?」
「その程度では話にならないと言っている。というか、貴様、もしかして、まだ、私に勝てる気でいるんじゃないか? ありえないぞ。貴様ごときが、どれだけ頑張っても、私には勝てない」
「へぇ……言うねぇ。『アウターゴッドの中のアウターゴッド』を殺してきた、この私に……それだけナメた口をきいたおバカさんは、あなたが初めてですよ。……まあ、アレを殺してから、まともに敵対した相手は、あんただけだから、そりゃ、当然、初めてで当然なわけだけど」
などと、ファントムトークで、
自分の心を平定させてから、
「私の究極超神化6は、無数のスタイルを状況に合わせて切り替えていくカウンター戦術が基本」
しなやかに暴露を積んでいく。
「スタイルの種類は5種類。汎用性とクリティカル率重視のスピリットプラチナ・フォルテシモ。デバフとスピード特化のスノープラチナ・メトロクロック。クールタイムと魔法攻撃力重視のゼットプラチナ・オメガコール。バフと剣技に特化したソードプラチナ・エターナル。それと、発動条件が厳しい隠しスタイル。その5種類」
すると、
それに呼応するように、
サイアジも、
「私の究極超神化6は、状況に合わせてスタイルを変更していくカウンター戦術が基本」
おごそかに暴露を積んでいく。
決してテラスのセリフを復唱しているわけではない。
サイアジも、覚醒のために積んでいるだけ。
「スタイルは5種。『スピリットプラチナ・フォルテシモ』。『スノープラチナ・メトロクロック』。『ゼットプラチナ・オメガコール』『ソードプラチナ・エターナル』。それと、隠しスタイルで5種。隠しスタイルは、暴露を積むことで発動させることが可能」