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108話 サイコ・パラミシ・アジ・ダハーカ(スリーピースカースソルジャー仕様・第三形態)。


 108話 サイコ・パラミシ・アジ・ダハーカ(スリーピースカースソルジャー仕様・第三形態)。


「せっかく最強級の力を手に入れたのに、その力を堪能する前に死んじゃったから、できれば、もっと盛大に力を振るいたいと思った……だから『この最強の力を存分にふるえる獲物が欲しい』と願っただけ。ほら。すっごいワガママで自由奔放。自己犠牲なんて言葉が介入する余地はサラサラない」


 ザンクにも負けず劣らずの、豪速マシンガントーク。

 中身のない言葉で世界を翻弄するファントムトーク。


「――あと、『聖女』なんて『窮屈な生き方』を望むほど、私はイカれていない。私は、いつだって、我を通し続けるだけの暴虐な修羅。私は私さえよければそれでオールオッケーという、完成された人間。さっきだって、善意であんたを助けたわけじゃない。あんたから情報収集したかったのと、自分の力がちゃんと残っているか確かめたかっただけ」


 彼女は歪んでいる。

 ソレだけは、誰の目にも確定的に明らか。


「厨二で、ボッチで、彼氏いない歴=年齢の、どこにでもいる自己中な鬼処女。それが私。わー、終わってるぅ」


 その特殊な感性は、絶対にゆるぎない意固地。

 頑固さが天元突破している、特異なワガママ。

 イカれた強情さを振りかざす悪逆非道な魔女。


 テラスの言葉を受けて、

 ザンクは、


(く、クッソヤバイ女や……こんな変態、見た事ない……なんなん、マジで……なんで、そんなメンヘラゲージマックスみたいなことを、そんだけまっすぐな目で言えんの……エグすぎ……きっしょ……)


 心の底から震えていた。

 彼女――閃壱番せんてらすは、あまりにも異質が過ぎて、

 『異端の中の異端であるザンクさん』すら凍えてしまう。


 ――と、ザンクが震えていると、

 そこで、

 テラスが、



「――ん?」



 『何か』を察知したようで、臨戦態勢に入った。


 視線の強度が変わる。


 『イカれたメンヘラ』としての成りをひそめ、

 豪胆な戦闘女神としての圧倒的な輝きを放つ。


 ――その様を見たザンクは、いぶかしげな顔で、


「は? どしたん?」


「なんか、アホみたいに強大な気配……この禍々しいオーラ……さっきの竜人? ……いや、根本が異なる……コアは同じなのに……まったく質が違う……」


 そこで、ザンクは、ピンときて、


「あ、そういえば……あいつ、後もう一回ぐらいは、殺しても甦るって言うとった気が……それも、パワーアップした上で……」


「……あいつ、そんな、サ〇ヤ人みたいな特性をもってんの? やばいじゃん。そうなってくると、もう、あっちが主役じゃん」


 などと、ファントムなトークで場を散らかしていると、

 『テラスが感じていた巨大な気配』が具現化していく。


 そして、形になったのは、

 強大な魔。


 フォルムで言えば、先ほどのサイアジさんとほぼ変わりはない。

 ただ、『身に纏っているオーラと魔力の量』が、べらぼうに爆上がりしていた。


 復活したサイアジさんは、テラスに目線を向けて、


「……真・神帝陛下の異次元同一体か……さすがに、『そっちの用済み』とは、役者が違うらしい。本気で行くぞ。殺してやる……センテラス」


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