表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

321/1228

96話 サイコ・パラミシ・アジ・ダハーカ(スリーピースカースソルジャー仕様)は二度死ぬ。


 96話 サイコ・パラミシ・アジ・ダハーカ(スリーピースカースソルジャー仕様)は二度死ぬ。


「見事だ……よく、私を殺せたな……喝采に値する」


「そら、どうも。ところで、あんた誰?」


「……私は、神の傑作……『サイコ・パラミシ・アジ・ダハーカ(スリーピースカースソルジャー仕様)』」


「ずいぶんと長い名前やなぁ。まあ、もう二度と呼ぶこともないから、別にええけど」


「いや、そうでもない」


「……ん?」


「私は二度死ねる」


「……ふぇ?」


「くく……さて、『次の私』を、貴様はどう対処する?」


 最後にそう言うと、

 『サイコ・パラミシ・アジ・ダハーカ(スリーピースカースソルジャー仕様)』は、

 ゴフっと血を吐いて、完全に息絶えた。


 ――と思った直後、

 『サイコ・パラミシ・アジ・ダハーカ(スリーピースカースソルジャー仕様)』の体が淡く光って、


「よっこらせ」


 ムクリと起き上がり、

 首をゴキゴキと鳴らしてから、

 ザンクの方に、視線を向けて、

 ニタニタしながら、


「さて、それでは二回戦と行こうか」


「……えぇ……マジっすかぁ……」


 心底しんどそうな顔をするザンクに、

 『サイコ・パラミシ・アジ・ダハーカ(スリーピースカースソルジャー仕様)』は、


「第一ステージをクリアしたお前には特別に、しばらく私と戦える権利をくれてやる。というわけで、私の呼び名を決めようか。私の名前は長いからなぁ。……んー、そうだな……まあ、気軽に、サイアジさんとでも呼んでくれ」


「……さっきの異次元砲に、ほぼほぼ、魔力もオーラもブッコんでもうたから……もう、動くこともままならん状態なんやけど……」


「それは大変だな。まあ、でも、貴様なら、なんだかんだ、三回戦まで進めるだろう、知らんけど」


 軽くチョケてくるサイアジさん。

 先ほどまでのサイアジさんとは、どうやら、一味違う模様。


「ちなみに、私は、復活するたびに強くなる。今の私は、先ほどの私よりも、力強く、素早く、魔力もオーラも豊潤で、かつ、バイタリティも高い」


 スペックだけではなく、精神性、人格の部分でもテコ入れが加わっている様子。

 表情や雰囲気の違いが顕著。

 『単一的な処理しか出来ない出来の悪いAI』から、

 『高度な処理が可能な高次AI』に変化したみたいな。

 そんな違いを感じた。


「……とうぜんだが、状態異常に対する耐性も底上げされている。完全な耐性を得ることはできないが、もう、貴様ごときの攻撃で状態異常になることは……まあないだろうな。くくく」


「……」


「さあ、タナカ・イス・ザンク……どうやって私を殺す?」


「む、無理とちゃうかなぁ……ははは」




 ★




 ザンクは、とりあえず、あがいてみた。

 頭をフル稼働させて、

 小技、裏技、バグ技、卑怯技、

 あえてのロマン砲、死角からの奇襲、逆に正面からの特攻。

 出来ることはすべてぶちこんで、撃てる策を全ブッパして、

 どうにかこうにか、サイアジさんを殺そうともがいた。


 しかし、


「どうした? もう終わりか? まだ、私のHPは1%も削れていないが?」


「……はぁ……はぁ……いや、もう無理やん……何したって、どうにもならへん……お前、強すぎるやろ……どうなってんねん……」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ