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63話 『セン・ミシャ・リグ・ラーバ』VS『ボーレ・カルシィ・エーパ・ドコス』


 63話 『セン・ミシャ・リグ・ラーバ』VS『ボーレ・カルシィ・エーパ・ドコス』



「余は、まっすぐな評価しか下さない。絶対に『世辞』は言わんし、『感情に任せた不当な低評価』もしない。無能は無能と断じるし、可能性のある者は、可能性があると、そのまま評価する」


「……そんなゾメガさんが、『無限の可能性を持つ原石』とまで評価する存在ですか……非常に興味が湧いてきました……」


「いずれ、聖龍王国と刃を交えるのは確定だが、しかし、今日・明日の話ではないじゃろう。聖龍王国と矛を交えた際の戦力は大いに越したことはない」


 ゾメガは、大局を見ている。

 目先のことだけにとらわれたりしない。

 全体を俯瞰で見つめて指揮をとることが可能な稀有な人材。


「そして、余が認めた原石を、最大の同盟者であるドーキガン・ザナルキアが知っておくことも、かなり重要なことだと考える。――というわけで、ちょうど、これから、その原石に一戦しかけてくるのじゃが、一緒にいかんか? というか、来い。ぬしも見ておけ」


「……いいでしょう。あなたほどの男が、そこまで評価した原石を、この目で確かめさせていただきます」



 ★



「くそぉおおお! タイムアップだ、くそったれぇえええ!」


 ゾーン魔法学校の学生『ボーレ』は、

 頭を抱えて、悲痛の叫び声をあげた。


 ボーレは、目の前にいる敵チーム『セン』『ミシャ』『リグ』『ラーバ』の四名をにらみつけて叫ぶ。


「編入生どもぉ! てめぇら新参者は、先輩の養分として、おとなしくボコられて、無様に地面をナメてりゃ良いんだ! なのに、クソみたいに粘りやがって、ゴミカスどもがぁああ!」


 現在、ボーレは、

 『セン・ミシャ・リグ・ラーバの四人チーム』

       VS

 『ボーレ・カルシィ・エーパ・ドコスの四人チーム』

 という、4対4のチーム戦に勤しんでいた。


 ――第17ミッションの内容は、

 『エリア新緑32-5』内でかちあった者同士でチーム戦闘を行い、時間以内に相手チームを殲滅すること。


 このミッションに失敗した場合、

 ここに、『ゾメガ・オルゴレアムが突撃してくる』という、

 最悪の罰が課せられる。


「最悪だよぉおお! くそったれぇええ! せっかく、今年は、『カルシィ』たちとチームを組めて、優勝できると思ったのにぃい! 俺は、サバイバルの単位がないと卒業できないのにぃい! くそがぁあああ!」


 ボーレは、『とある理由』から、単位を落としまくっているので、

 サバイバルの単位を落とすと留年してしまう。


 ボーレの趣味は『学校の秘密探し』という、どこかの憂鬱なハ○ヒさんのような、独特の感性を持つ変人。

 その趣味に没頭するあまり、能力はそこそこ高いのに、成績は万年最悪。

 とびぬけて性格に難がありすぎる男。

 それが、ボーレという男である。


「くそ、くそ、くそぉおおお!」


 全力で嘆きまくっているボーレに、

 チームリーダーのカルシィが、


「いまさら喚いても仕方がないだろう、ボーレ。ここからは、この場にいる8人全員での共闘戦だ。陛下に勝つことだけを考えろ」



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