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23話 各国の思惑と行動。


 23話 各国の思惑と行動。


(一騎打ちをすれば、私が負けるだろう……)


 レバーデインの評価は正しい。

 サーナの存在値は630。

 彼女に本気を出されれば、レバーデインでは歯が立たない。



 ――国としての強さは、間違いなく、ミルスの方が圧倒的に上だが、


(もし、セファイルと戦争になったら、非常に厄介……セファイルは、国民の数も少ない小国だが、だからこそ、団結はしやすい……)


 国民の数が増えれば増えるほど、比例して、派閥による内ゲバ、足の引っ張りあい、修正不可能な軋轢も大きくなる。


(サーナは、国民からの人気も高い稀代の指導者……彼女を中心にまとまって、決死の覚悟を示された場合……)


 敗北することはないだろうが、しかし、大きな痛手をおうのは間違いないだろう、

 ――と、レバーデインは推測する。


 別に、セファイルとはもめているわけでもないので、

 戦争に発展する予定は皆無なのだが、

 しかし、レバーデインは、『次期国王』兼『ミルスの最大戦力』として、

 常に、『他国と戦争になったら』と考え続けなければいけない。


 ドーキガンとゾメガのおかげで、今は、平和な時代に落ち着いているが、

 しかし、いつ、どのタイミングで、その均衡が破られるか分かったものではない。


 人生は、何が起こるか分からない。

 だからこそ、王(上に立つ者)は、

 常に『最悪』も想定しておかなければいけない。


(まあ、セファイルはサーナだけの国だから、最悪の状態になっても、対処できなくはない……)


 しょせんは、小国。

 やっかいな指導者はいるが、しかし、それだけ。


(カルとフーマーとトーン……真に警戒すべきは、この3つの大国……)


 セファイル王国とセア聖国の2国は、

 ミルスよりもレベルの低い国なので、

 レバーデインの警戒度は低い。


 結局のところ、『支配者の警戒心』は、

 『戦争になった時に勝てない国』に対して、もっとも強く向けられる。


(今回は、上位3国とも、その実力を綺麗に隠してきた……)


 今回、上位3国の代表は、なかなか質の高い最上級モンスターを召喚してきた。


 しかし、事前の下調べによると、

 上位3国の代表には、もっと強大な力があるはず。


 彼らの『上限』が『具体的にどの程度か』は、さっぱり分からないし、

 もしかしたら、召喚技能に関しては、『最上級モンスター』が『限界』かもしれない、

 上位3国は、情報戦にもたけているので、実際のところはベールに包まれたまま。



(特に、情報が少ないのは、やはり、フーマーの使徒……国全体が秘密主義で、『誰が、どの程度の力を持っているのか』や『軍としてはどの程度の戦力を抱えているのか』など、その辺が、いつまでたっても、さっぱり見えてこない……)



 序列一位の宗教国家、精霊国フーマー。

 間違いなく北大陸最強の国だが、ほとんど表に出てこない。

 だからこそ不気味で、他国からは気味悪がられている。


 かなり、芯が強めの宗教国というのも、敬遠されているポイントの一つ。

 神を信仰していない無神論者の視点で言えば、神を狂信している者に対して、どうしても、一定以上の距離を取ってしまうもの。


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