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21話 撃ってええのは、撃たれる覚悟のあるやつだけやということを、その体と心に、叩き込んだろうやないか


 21話 撃ってええのは、撃たれる覚悟のあるやつだけやということを、その体と心に、叩き込んだろうやないか


(今のままでも、『ムリヤリ出力をあげる方法』は何個か思いつく……やるだけなら難しくない。ただ、今のザンクさんの力では、ザンバグに力を与え過ぎた場合、制御しきれずに崩壊する可能性がある……ザンバグをうまく扱うためには……んー、やっぱり、一番確実なんは……愚直なレベルアップかなぁ……)


 ここまでのあれこれで『根本的な数値が足りていない』というコトは重々理解できた。

 レベルは、『下地』であり『器』……


 大きな可能性があっても、それを受け止める箱がなければ、こぼれて落ちるだけ。


(となると、どうやってレベルを上げていくかを考える必要があるな……んー、レベル管理システムの領域をハックできれば、その辺もどうにかなるんとちゃうかなぁとは思うんやけど……)


 心の中で、未来を演算しつつ、

 ザンクは、『世界のシステム』にハックをしかけていく。

 かなりしっかりと踏み込んでいった結果、

 どうにか、『経験値の管理システム』の前まできたのだが、


(……やっぱり、プロテクトがエグいな……魂魄処理機構を完全ハックするんは、さすがに無理か……)


 ソースコードを読み込んでいくザンク。

 作成者のクセが出まくっているタイプのコードで、ゲロ出そうなほど読みづらいのだが、ザンクさんの読解力があれば、なんとか、頭の中で解析処理することも可能。


(――『ザンクさん個人』の魂魄処理機構に関するコードの倍率を、ちょいとイジるだけなら、そんなに危険度の高い作業やない……『経験値取得倍率』を変更して、レベリングの最大効率化を図る。――問題になるのは、魂魄をどこから捻出するか……ここに関しては、実際に命を狩って、経験値を獲得するしかないか……)


 そこで、経験値の獲得方法を真剣に思案する。


(ちまちま、ザコいモンスターを狩ってレベル上げするとか、さすがにダルすぎる……となると……うん、てっとりばやく、奪わせてもらおうか……)


 頭の中で、レバーデインの顔を思い出す。

 自分を殺した憎き相手。


(撃ってええのは、撃たれる覚悟のあるやつだけやということを、その体と心に、叩き込んだろうやないか)



 ★



 ――翌日、おごそかに、大研究会は開催された。

 『各国の代表』と、それぞれの国が誇る『特級の召喚士』が集まり、

 なごやかな挨拶、激しい討論、わかりやすい実践と、順調にプログラムが進行していく。


 そんな流れの中で、

 各国の『王族の召喚能力』を披露するターンとなり、

 それぞれの国の代表が、なかなか見事なモンスターを召喚していく。


 今回、『特に優れたモンスター』を召喚して見せたのは、セファイル王国の王女サーナ。


 彼女は、序列最下位の弱小国セファイルが誇る天才美少女。

 すべてにおいて優れた才能を有する、歴代最高峰の万能超人。


 もちろん、モナルッポやドーキガンと比べれば劣るのだが、

 北大陸の人間の中では、間違いなく十指に入る強者。



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